紙上ブログ不動産屋の独り言722 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 飛び込み営業との日常 意外な経歴に「もしや」と思う
店番をしていると、いろいろな営業マンの来訪を受ける。暇な店でもあるし、飛び込み営業のつらさは体験している。今年は猛暑であったから門前払いはしない。何かの用事をしていなければ入ってもらって用件を聞くし、冷たい飲み物も提供する。 今はネットで部…
<p>賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。</p><p>人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。</p>

店番をしていると、いろいろな営業マンの来訪を受ける。暇な店でもあるし、飛び込み営業のつらさは体験している。今年は猛暑であったから門前払いはしない。何かの用事をしていなければ入ってもらって用件を聞くし、冷たい飲み物も提供する。 今はネットで部…
飛び込みの部屋探しで70歳近い女性が来店した。人当たりが柔らかく、第一印象は悪くない。生活保護も受けているので家賃を取り逃すこともなさそうだし、協力してもいいかなと思い、条件を聞いていくと結構厳しい。当社の入居者募集物件に該当する部屋はなく…
多摩郊外のアパートに新婚の若夫婦が入居することになった。契約するために2人で当社に来てくれた時に、「お似合いのカップルだね。ハッキリ言うけど、ものすごくいい奥さんだと思う。この奥さんに逃げられるようなことがあったらご主人は一生の不作になるよ…
毎月家賃の支払いが遅れる入居者(Cさん)がいる。職業は不動産会社の営業。しかも、当社同様、賃貸の仲介・管理が主業務というから、家賃が遅れることがいかに困ったことか分かりそうなものである。 その家主からの依頼で、Cさんにも奥さんにも毎月催促の…
先日、当社の管理物件に入居する高齢女性から頂くことになった、東京都から支給される米25キロについてだ。いったん私が受け取って、母子家庭や米が支給されない若い生活保護受給者に届けようと思い、10人ほどに声を掛けたが、みんな「いらない」と言う。…
うちの家にはお米の在庫がいっぱいある。女房の実家でも米を作っているし、お客さんや同業者、過去に道順を尋ねられて案内した人から毎年送られてくるから。実家からは新米が穫れると10キロ、入居者は自分が役員をやっているNPO法人で無農薬で米を作って…
夫婦ともに「子供が欲しい」と願っていたが子供に恵まれず、病院で調べてもらったらその原因がご主人にあったことと、治療ができないこと、そしてご主人が難病を罹ったことで、ご主人が「あなたは若いから、子供を産むチャンスはあると思う。他の人と結婚して…
うちの管理物件の入居者から「エアコンからいっぱい水が垂れるので、今、業者を呼んで見てもらっているのですが」との電話が入った。下にバケツやタオルを敷いてどうにか凌いでいたが、それも限界だったようだ。入居者はパニックになって、管理会社や家主に連…
前回の保証会社の話で、思うことがある。自己弁護するわけでなく、こういう過ちは他の業者さんもしているかもと思う。民法が改正されて連帯保証人の責任の上限を契約時にあらかじめ決めておかねばならず、無限責任ではなくなったので、以降は連帯保証人を立て…
家賃3カ月と保険料を私に立て替えさせている老婦人と似たようなケース。その男性版。今年の頭から入院していて退院の目途が立っていない。たまに同じ市内に住む息子が郵便受けの様子を見に来ているが、家賃は半年分ほど滞っていて、息子が2カ月分を支払って…
A市に住んでいた大家さんと、同居していた娘さん(次女)が相次いで亡くなり、B市の外れにある古いアパートを売却することになった。アパートは1Kが4部屋で、全て空き部屋である。以前に書いているが、ご遺族は長男と長女、そして三女の3人。その長男が…
家賃3カ月と共済保険料を私に立て替えさせて入院していた生活保護の高齢婦人Sさん、病院からそのまま施設に入ることになったようで、今借りているアパートの部屋は解約することになった。うちが以前に部屋を紹介した高齢婦人のYさんとは古い友人で、5月に…
私の37年の不動産賃貸仲介管理歴の中で初めての出来事。当社の入居者から電話があったのだが、古いアパートでもあるし、周辺環境もよいとは言えないので「退去の連絡か」と思ってドキッとした。電話の相手は40歳くらいの女性で、愛犬と暮らしている。「実…
高齢の婦人が飛び込みで来店した。パソコンが使える若い人は自分で物件を探せるから不動産屋に飛び込むなんてことはしないもの。なので、飛び込みの客はほとんどが高齢者。その高齢婦人は75歳で、生活保護の申請をしているが、市役所のアドバイスや指示に従…
当社との付き合いが30年ほどになるだろうか。以前のマンション(当社管理)に入居していた時、家主から「なんとか出ていってもらいたいんだけど、オタクに頼めないかなあ」と言われていて、その気持ちが伝わったのか、私が話をする前に「引っ越ししたいんだ…
やっぱり、そうなるのか、と落胆していたら、翌日、長女から電話があった。「兄から電話が行ったと思いますが、私から『この件では口を出さないで』と強く言っておきましたので心配しないでください」と言う。そうは言っても、兄が調べた金額のほうが高ければ…
古いアパート(前々回の記事の)の家主さんと、一緒に暮らしていた娘さんが相次いで亡くなった。その家主さんは他にも娘2人と息子1人がいる。そのうちの長女が電話してきて、「あのアパートは売りたいのですが、坂口さんのほうでお世話して頂けますか?」と…
生活保護の高齢婦人の入居者がいる。体力的に家賃を振り込みに行ったり当社に届けることが困難、ということで、毎月私が家賃を集金している。振り込んでくれるよう言えば、「私だってねえ、振り込みに行きたいよ。行きたいんだけど行けないんだからしょうがな…
昔は私のことを「神様仏様」と言っていた老婦人のKさん。家賃が滞り始めて私が督促したら、「あなたが盗った宝石を返してくれないと払えません」と言い出して、家賃を払わずに占拠していたが、2月になって突然、成年後見人となった弁護士から手紙が届いた。…
私とはもう40年の付き合いになる電器屋の社長がいる。良心的だし技術もしっかりしているし、消防署への報告書類の作成もできるからとても重宝している。その社長から「家を買おうと思っているんだけど、仲介してくれないかなあ」と連絡があった。既に物件の…