紙上ブログ不動産屋の独り言715 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 この猛暑、エアコンが故障 入居者が勝手に修理業者を依頼
住宅新報 2023年8月15日 号 6面

うちの管理物件の入居者から「エアコンからいっぱい水が垂れるので、今、業者を呼んで見てもらっているのですが」との電話が入った。下にバケツやタオルを敷いてどうにか凌いでいたが、それも限界だったようだ。入居者はパニックになって、管理会社や家主に連絡せず、ネットで業者を探して依頼したようだ。エアコン付きで貸しているのだから、修理や交換は当然に家主負担になるが、入居者が勝手に業者を呼んで「幾ら掛ったから支払ってほしい」と言ってくるのはアウト。入居者が電話を掛けてきた時には傍に業者がいて、「交換してもらったほうがいい」と話しているのが聞こえる。製造年は2006年だから、もう17年目の夏、ということになる。当然に修理して何年か持たせるより交換したほうが安い。
全て込みで8万円
修理に来ている業者は、今日の出張費、とりあえずの修理代、新品交換と壊れたエアコンの処分費、消費税など全て含めて8万円ちょうどで、明日には新品と交換できる、とのことだが、家主は「高いよ。金曜日でよければ知り合いの業者にやらせるから」と言う。今日が月曜日で火曜日に新品が付くのと、金曜日まで待たされるのでは入居者にとっては大きな開きがある。なんせこの暑さである。事故が起きないとも限らないし、入居者が退去してしまうこともあるだろう。何より、入居者が快適に暮らせるよう配慮するのは家主の義務ではないか。
不信感を持たれ
幸い、翌日家主がアパートを訪れて、入居者と直接話をしたみたいで、入居者は「金曜日に新品交換する」ことで同意してくれたようだ。
その入居者、双方の間に入って対応している私に不信感を持っていて、非難する内容のメールが届いた。入居者の気持ちも分かるし、少しでも安くあげたい家主の気持ちも分からないではないから、言葉を選んで対応していたんだけど。本音では「全て込々で8万円なら高くはない。それで入居者が今日1日だけ暑いのを我慢してくれれば明日からは快適に暮らせるなら、細かいこと言わずに替えてやってよ」と思っている。この猛暑で、他の部屋もガンガンにエアコンをつけて冷やしているだろうから、ヘタすると他の部屋のも壊れるかもしれない。(坂口有吉不動産・社長)























