2026 宅地建物取引士受験セミナー (29)
住宅新報 2026年8月4日 号 21面

【問題3-41】
宅地建物取引業者Aが自ら売主となって、宅地建物取引業者でないBに建物(代金4,000万円)を販売する場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
アAは、Aが売買契約の解除をするには、Bが履行に着手するまでに手付の3倍に当たる額をBに現実に提供しなければならないとの特約を定めることができる。
イAは、Bの要求があった場合、契約の締結を誘引するため、手付金に関し銀行との間で金銭の貸借のあっせんをすることができる。
ウAは、当該建物の品質に関して契約の内容に適合しないものであるときの責任について、修補責任のみを負うとする特約を定めることができる。
エAは、当事者の債務不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償額の予定額を800万円とし、かつ、違約金を200万円とすることができる。
(1)一つ (2) 二つ (3)三つ (4)四つ
【問題3-42】
宅地建物取引業者A社が、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した戸建住宅の売買契約について、宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づく、いわゆるクーリング・オフに関する記述のうち、正しいものはどれか。
(1)Bが自ら指定した宅地建物取引業者C社(C社はA社から当該戸建住宅の売却について代理又は媒介の依頼を受けていない)の事務所で買受けの申込みをし、その際にA社からクーリング・オフについて何も告げられず、翌日、C社の事務所で契約を締結した場合、Bは契約を解除することができる。
(2)BがA社のモデルハウスにおいて当該契約の申込みを行い、当該モデルハウス付近のレストランで売買契約を締結した場合、Bは契約を解除することができる。
(3)Bが自らの希望によりBの勤務先で売買契約に関する説明を受けて買受けの申込みをし、その際にA社からクーリング・オフについて何も告げられず売買契約を締結した場合、Bは契約を解除することができる。
(4)Bが当該戸建住宅付近のレストランで当該契約の申込みを行い当該レストランで売買契約が締結された場合、A社がクーリング・オフについて書面で告知し、その告知の日から起算して8日が経過しても、Bは契約を解除することができる。
【問題3-43】
宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)宅地建物取引業者が保証協会に加入しようとするときは、当該保証協会に弁済業務保証金分担金を金銭又は有価証券で納付することができるが、保証協会が弁済業務保証金を供託所に供託するときは、金銭でしなければならない。
(2)保証協会は、宅地建物取引業者の相手方から、社員である宅地建物取引業者の取り扱った宅地建物取引業に係る取引に関する苦情の解決の申出があったときは、その申出及びその解決の結果について社員に周知することが義務付けられている。
(3)保証協会の社員と取引した宅地建物取引業者でない者が複数ある場合で、これらの者からそれぞれ保証協会に対し認証の申出があったときは、保証協会は債権額の多寡の順序に従って認証に係る事務を処理しなければならない。
(4)保証協会より還付充当金を納付すべき通知を受けた社員は、その通知を受けた日から30日以内にその通知された額の還付充当金を保証協会に納付しなければならない。
【問題3-44】
宅地建物取引業法(以下この問において「法」という)による監督処分に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)A社(甲県知事免許)の事務所の所在地を確知することができない場合、甲県知事は、その事実を公告し、その公告の日から30日を経過してもA社より申出がないときは、A社の免許を取り消さなければならない。
(2)国土交通大臣は、宅地建物取引業を営む信託会社B社が、法第32条に規定する誇大広告等の禁止に違反し情状が特に重い場合、B社の宅地建物取引業の免許を取り消すことができる。
(3)国土交通大臣は、宅地建物取引業者C社(国土交通大臣免許)が法第37条に規定する書面の交付をしなかったことを理由に、C社に対して業務停止処分をしようとするときは、あらかじめ、内閣総理大臣に協議しなければならない。
(4)宅地建物取引業者D社(乙県知事免許)の専任の宅地建物取引士が事務禁止処分を受けた場合、D社に責めに帰すべき理由がなくても、乙県知事は、D社に対して指示処分をすることができる。
【問題3-45】
特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律に基づく住宅販売瑕疵担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結(以下この問において「資力確保措置」いう)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)宅地建物取引業者は、自ら売主として賃貸住宅管理業者である買主との間で新築住宅の売買契約を締結し、当該住宅を引き渡す場合、資力確保措置を講じる義務を負う。
(2)宅地建物取引業者は、自ら売主として新築住宅を販売する場合だけでなく、新築住宅の売買の代理をする場合においても資力確保措置を講じる義務を負う。
(3)宅地建物取引業者が、住宅販売瑕疵担保保証金を供託する場合、当該住宅の床面積が55㎡以下であるときは、新築住宅の合計戸数の算定に当たって、2戸をもって1戸と数えることになる。
(4)住宅販売瑕疵担保保証金を供託している宅地建物取引業者は、買主からの還付請求により、住宅販売瑕疵担保保証金の額が基準額に不足することとなったときは、国土交通大臣から通知を受けた日から2週間以内に、その不足額を供託しなければならない。
【問題3-41】 正 解 (2)
アは正しい。
AはBが契約の履行に着手するまでは手付の倍額を現実に提供して契約を解除することができる。本肢の特約は、Bに有利なものであり、定めることができる。宅地建物取引業法39条2項・3項。
イは正しい。
手付金に関し銀行との間の金銭の貸借のあっせんをし、売買契約を締結させることができる。手付の貸与の禁止に違反しない。同法47条3号。
ウは誤り。
宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地建物の売買契約において、その目的物の契約不適合責任に関し民法の規定より買主に不利となる特約をすることができない。ただし、契約不適合責任を負う期間について「目的物の引渡しの日」から2年以上とする特約のみは例外的に許される。修補責任のみを負うとする特約は、Bに不利なものであり、定めることができない。同法40条1項。
エは誤り。
宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地建物の売買契約の締結に際して、損害賠償額の予定額と違約金を合算した額が、代金の10分の2を超えることを定めることはできない。同法38条1項。
アとイが正しく、正解(2)である。
【問題3-42】 正 解 (1)
(1)は正しく、正解。
C社がA社から当該戸建住宅の売却について代理又は媒介の依頼を受けているときは、Cの事務所はクーリング・オフの適用除外となる事務所となるが、A社から依頼を受けていないときは、それに該当しない。Bは契約を解除することができる。宅地建物取引業法37条の2第1項、同法施行規則16条の5ハ。
(2)は誤り。
モデルハウスは事務所等に該当し、そこで買受けの申込みをしたBは、売買契約を解除することができない。同法37条の2。同法施行規則16条の5第1号ロ。
(3)は誤り。
買主の申出によりその自宅又は勤務する場所で申込みをし、売買契約を締結した場合は、解除することができない。同法37条の2第1項、同施行規則16条の5第2号。
(4)は誤り。
クーリング・オフについて書面で告知したときは、その告知の日から起算して8日が経過すると契約を解除することができない。同法37条の2第1項1号、同法施行規則16条の6。
【問題3-43】 正 解 (2)
(1)は誤り。
弁済業務保証金分担金は、金銭で納付し、弁済業務保証金の供託は、金銭又は有価証券で行う。宅地建物取引業法64条の7第3項。
(2)は正しく、正解。
宅地建物取引業に係る取引に関する苦情の解決の申出があったときは、その申出及びその解決の結果について社員に周知することが義務付けられている。同法64条の5第1項、4項。
(3)は誤り。
保証協会は認証の申請書の受理の順序に従って認証に係る事務を処理しなければならない。同法施行規則26条の7。
(4)は誤り。
その通知を受けた日から2週間以内にその通知された額の還付充当金を保証協会に納付しなければならない。同法64条の10第2項。
【問題3-44】 正 解 (3)
(1)は誤り。
免許権者は、免許した宅地建物取引業者の事務所の所在地又は宅地建物取引業者の所在(法人の場合は役員の所在)を確知するこができないときは、その事実を公告し、その公告の日から30日を経過しても当該宅地建物取引業者より申出がないときは、免許を「取り消すことができる」。宅地建物取引業法67条1項。
(2)は誤り。
信託会社は、宅地建物取引業の免許を受けていないので、免許取消処分を受けることはない。
(3)は正しく、正解。
この場合、国土交通大臣は、あらかじめ、内閣総理大臣に協議しなければならない。同法71条の2第1項。
(4)は誤り。
宅地建物取引業者D社(乙県知事免許)の専任の宅地建物取引士が事務禁止処分を受けた場合、D社に責めに帰すべき理由がないときは、乙県知事は、D社に対して指示処分をすることができない。同法65条1項4号。
【問題3-45】 正 解 (2)
(1)は正しい。
賃貸住宅管理業者である買主との間で新築住宅の売買契約を締結し、当該住宅を引き渡す場合、資力確保措置を講じる義務を負う。買主が宅地建物取引業者の場合は負わない。瑕疵担保履行法2条7項2号ロ。
(2)は誤りで、正解。
代理・媒介をする場合においては資力確保措置を講じる義務を負わない。同法2条7項、11条1項。
(3)は正しい。
当該住宅の床面積が55㎡以下であるときは、新築住宅の合計戸数の算定に当たって、2戸をもって1戸と数える。同法11条3項、施行令5条。
(4)は正しい。
この場合は、国土交通大臣から通知書の受けた日から2週間以内に、その不足額を供託しなければならない。同法16条。

























