どうがんばっても縁のない客、一生懸命、客を育てるだけ
当社と同じ商店街のある店の娘さんが部屋探しで来店した。これはその過程で感じたことである。 一人暮らしを始めるとのことで、当初の予算は5万くらい。だが、それだとなかなか気に入った物件は見つからない。それを資料など使って説明したところで実感とし…
<p>賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。</p><p>人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。</p>

当社と同じ商店街のある店の娘さんが部屋探しで来店した。これはその過程で感じたことである。 一人暮らしを始めるとのことで、当初の予算は5万くらい。だが、それだとなかなか気に入った物件は見つからない。それを資料など使って説明したところで実感とし…
「うちの店があわや修羅場に」と言っても店頭で刃物を振り回されたという話ではなく、たわいもないハタ迷惑な話。 もう10年位前の話、店番をしていたら、20歳そこそこの男と臨月が間近と思われるお腹の大きな女が来た。「2人で暮らす部屋を紹介してほし…
8年ぶりに見かけた悪質滞納者 転落の一途? 今も滞納? 駅前の銀行に行った帰りに、ビックカメラの前を歩いていたら、見覚えのある顔を偶然見かけた。「忘れもしねぇ」8年前まで当社の管理物件に入っていた男で、家賃を半年も滞納していて、再三の督促に…
駅前の銀行に行った帰りに、ビックカメラの前を歩いていたら、見覚えのある顔を偶然見かけた。「忘れもしねぇ」8年前まで当社の管理物件に入っていた男で、家賃を半年も滞納していて、再三の督促にも応じず、居留守を使ったり返信もよこさなかった。それで、…
景気が悪くなって久しいが、うちあたりの店にも同業者さんから「ルームシェアは可能でしょうか?」との問い合わせがよく入るようになった。賃貸仲介をするようになって20年余り、その間に何組かルームシェアで入居してもらったが、ほとんど早期に破綻してい…
当社の管理物件に入居していたお客さんから相談のメールがあった。その内容は私からすれば「おいおい」というもので、不快で気が重かった。 その相談内容は、「今借りている部屋がもうすぐ更新なんですが、2年に1回ながら正直言って家賃1カ月分の出費は非…
これは多摩郊外の貸家に入居していた年配夫婦のお話。 旦那はエアコンの販売工事の会社を経営していたが経営は苦しく、入居後しばらくして家賃が滞り始める。当初は穏やかに督促していたが、支払いの約束はことごとく裏切られるので、きつく注意すると、奥さ…
当社の管理物件で、たまたま2階の部屋を3室ほぼ同時に募集することになった物件がある。広さは2DKで家賃は3室とも7万2000円。まあ、真ん中の部屋は7万でもいいのだが7万2000円でも安い。そこに、普段からお付き合いのある同業者から問い合わ…
多摩郊外のアパートに新築の時から入居していた夫婦が退去することになった。夫婦といっても入居時の奥さんとは離婚していて、今の奥さんとは再婚である。先妻との間には子供がいて、ご主人が引き取っているから、今の奥さんは継母ということになる。 だが、…
これからのシーズン、特にワンルームの契約時に時おり発生する問題がある。 前の入居者がまだまだ使える比較的新しいエアコンを残していきたいと希望するケースがよくある。たいていの場合は「買い取りを請求する」ワケでなく、移転先がエアコン付きだったり…
不動産賃貸の仕事をしていると、実にいろんな職種の人を相手にするものだが、私からすれば今後、絶対に審査を通したくない職種がある。 最近は見かけなくなったが、以前は広告に「水商売不可」と最初からうたってある物件があったが、水商売の人であってもち…
近隣から入居者の出す騒音でクレームが入ることがある。簡単に注意するだけで気をつけてくれて解決するケースもあるが、多くの場合、一度や二度の注意で解決することはない。以前の記事でも書いているが、音に対する許容範囲には「個人差」があるからだ。騒音…
あくまで私見だが、人を見る目が最も優れている職業は、街の高利貸しと技量に差はあるものだろうが企業の面接官だと思う。 就職難で、いくら学生たちが就活セミナーを受け、付け刃でそつなく受け答えをしたとしても、経験豊富な面接官にかかれば簡単に化けの…
7年ほど前、当社の管理物件に申し込みが入った。内容はデパート勤務の娘さんと母親での2人入居。審査の上では特に問題は無かったが、不安要素が一つだけあった。 まだ30代の娘さんが病気を持っていたのだ。病名は脳腫瘍である。申し込みの直前に手術を受…
数年前、ある家主から、建て替えによる入居者の立ち退き交渉を依頼された。私にとってはそれが実に不愉快なものになった。以下はその顛末である。 建物は2世帯の連棟式テラスハウスで、片方は家主一家が片方は賃貸入居者が使っていた。築15年程度だから、…
「審査に私情を挟むのは禁物だった」と言っても、好みのタイプの女性客の審査を甘くした、という話ではない。 店番をしていると、30歳前後の女性が来店した。「夫婦と子供2人、それにペットの犬がいるんだけど、手頃な部屋を紹介してもらえないか」とのこ…
欠かさず見ているテレビドラマ「相棒」で、身につまされるストーリーがあった。12月15日に放送されたもので、転落死した若い男が、最終的には自殺であった、という、今までの刑事モノとは一線を画した風変わりな筋書きだ。死んだ男は、いくつもの仕事を次…
もう、ずいぶんと昔の話、私がこの業界に入りたての頃、青森から一橋大学に現役合格を果たした娘さんが来店した。都会の有名進学校から、ということなら珍しくもないが、地方の高校から一橋大学に現役で受かる、というのだから相当に優秀な学生さんであると分…
最近賃貸の広告を見ていると、よく「AD(担当者報奨金)1カ月」とか「AD50%」とかうたっているが、それは営業担当が喜ぶだけで、業界にとっては全く好ましいことではない、と思う。 いつの頃からか仲介料の分配が折半から客付け業者100%になり、…
小料理屋を営む70歳近いお婆ちゃんから、「マンションを売りたいから査定して欲しい」という依頼があった。 お婆ちゃんは未亡人で、現金で購入した新築未入居の広い3LDKに1人で暮らしていた。その部屋はマンションの最上階の下の階で、その階と最上階…