紙上ブログ 不動産屋の独り言 594 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主の〝予測〟続いても 先行き不透明な時代だから
多摩郊外の連棟式のテラスハウスが1部屋空いた。リフォームもすぐに終えて、広告を出したが、このご時世、半年以上空くことも私は覚悟していた。 募集を開始してすぐ家主から電話が入った。「このご時世だから、しばらく空いたままでも仕方がないよね」「広…
<p>賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。</p><p>人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。</p>

多摩郊外の連棟式のテラスハウスが1部屋空いた。リフォームもすぐに終えて、広告を出したが、このご時世、半年以上空くことも私は覚悟していた。 募集を開始してすぐ家主から電話が入った。「このご時世だから、しばらく空いたままでも仕方がないよね」「広…
四半世紀も仲良く付き合っている同業のA社。そのA社の募集物件の201号室(ワンルーム)を案内することになった。 念のためA社に「Yハイムを紹介したいお客さんがいますが、こちらの物件は同業者の客付け不可でしょうか。もしそうでしたら、お客さんに…
コロナ禍ということもあって、高齢者でなくても毎日不安の中で生活している人は多いと思う。管理会社の義務ではないが、高齢入居者の話を聞くことも仕事の一つだ。相談に乗ったり、お年寄りには分かりにくい手続きを代行したり、ぐちを聞いて心に開いた寂しい…
同じ大学を卒業した2人の女性が、当社が管理するマンションでルームシェアをすることになった。2人とも性格がよく、共同生活は長く続くと思われた。しかし片方が実家に帰ることになり、わずか半年で終えんを迎えた。そうなると、残った1人で家賃を払えるか…
当社の「ペット可」物件にユーザーから問い合わせが入った。「犬と猫ではないですが、申し込みは可能ですか」と聞く。私が「2階の部屋で室内飼いになるので、大型の犬や爬虫類でなければ大丈夫です」と伝えると、「とりあえず見せてください」とのこと。現地…
社員が部屋探しをする際には必ず当社に紹介してくれる経営者がいる。年齢は30代半ば。社員数は5人ほどだが、ほとんどがうちのお客さんだ。 1年前に当社に連れてきた新人の部屋探しでは、条件にぴったりの部屋が見つかり、喜んでもらった。私も安心してい…
多摩郊外に貸し家やアパートを複数所有する家主がいる。こちらのコラムに何度も登場している〝人がよすぎる家主〟だ。その家主が持つ3LDKのテラスハウスの1部屋に姉妹が住んでいる。入居当初は両親が健在だったが、今は独身の姉妹が残った形。これも以前…
当初、「1月末に退去してから滞納分を分割で支払う」「少し安い物件に引っ越して、今の家賃との差額を大家に返金する」と言っていた若い女性経営者Aさん。私は今の家賃でさえ1年以上も払っていないのに、安い店舗に移ったからといって差額を返せるわけがな…
賃料を1年も滞納している女性経営者Aさん。私が支払いを促したメールに対し、「なぜそんなケンカ腰の言い方をするのですか。悲しくなります」と返してきた。「悲しくなるのはこっちのほう」と私が返すと、その後は沈黙。私が何度電話しても「接続できません…
家賃を1年以上滞納している若い女性経営者Aさん。起業当初は、某企業のフランチャイズ(FC)としてノウハウを提供してもらっていたが、すぐにFC契約を解除した。その後経営は順調だったが、1人の男性客の来訪を受け、本部から指導を受けていた技術でそ…
広告に反響があるのはうれしいが、こういうのは困る。当社の募集物件によく問い合わせをくれる業者で、「広告料は付きませんか」といつも聞く。私が丁重に「そういうのはやっていません。申し訳ありません」と答えると「分かりました」とすぐに引き下がるので…
普段、転入時の立ち会いはしない。契約が完了し、鍵の引き渡しが済んでいれば、管理会社が立ち会う必要はないからだ。 だが、先日、前入居者の退去から新入居者の転入まで日にちがなかったため、その〝立ち会い〟が発生した。新入居者へ鍵を引き渡すため、引…
うちの店舗の隣には、30年以上も営業するスナックがあった。店のママが入院して1年ほど店を閉めていたが、同じ敷地に住む家主には何の連絡も明け渡しもしていないので、ずっと家賃が発生していた。 家主も心配になり、私に相談してきた。その店舗は私が店…
以前にもこのブログで取り上げたEさん。かつてはホームレスで、現在は生活保護を受けている高齢男性だ。先日、街でばったり会って立ち話をしたのだが、国から支給された特別定額給付金の10万円をそっくり福祉に寄付したという。 私は生活保護受給者に対し…
当店にも日に何本かは営業電話が入る。マンション用地の紹介依頼か、住宅総合保険やリフォーム業者からの営業電話だ。だが、年に1~2度、「今ネットで御社名を検索すると、最初のページに出てくる誹謗中傷の書き込みを後ろのページに追いやるか、あるいは消…
当社管理の店舗を借りている若い女性Aさん。賃料は10万円。最初の1年は家賃が入っていたが、その後徐々に遅れ始め、今は13カ月の滞納だ。 連帯保証人は、道路の整備などを請け負う建設会社経営者の母親。当初は順調に会社を大きくしていたが、仕事を受…
以前、この紙上ブログで紹介した「人がよすぎる家主」の続編。同居していた母親が亡くなった姉妹が家賃を持参した際に、「おたくも大変だろうから、今月の家賃は払わなくていいよ」と言い、更に家賃を1万円下げた。その上、この夏にはエアコンを付けてあげる…
20年以上の付き合いになる老婦人Cさんがいる。一人暮らしだが生活保護は受けていない。若い頃に知り合いの連帯保証人を引き受けて、借りた本人が消息不明になったことで、代わりに返済を続けている。年齢は70代の半ば。茶道を教えたり、ファーストフード…
入居者の中で、私が最も信用している女性Aさんがいる。当社の管理物件に入居してもう15年以上も経つが、家賃は前月の半ばには必ず振り込んできてくれる。今まで遅れたことなど一度もない。 かつては母親と同居 入居当時は母親と同居していて、母親は国立…
以前、「自分の立場が分かっていない客」という記事で書いた貸家に問い合わせが入った。私の夏休み真っ最中のこと。「すぐ見たい。今日これから見られないか」と言うが、それは無理な話だ。現地待ち合わせになるし、すぐに支度をして出発しても1時間半はかか…