紙上ブログ 不動産屋の独り言 372 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある若い女性の部屋探しで 久しぶりにできたいい仕事
当社の管理物件に入居していたカップルがいて、入籍を済ませていたか、同棲なのかは不明だが、先日彼女から部屋探しを依頼された。ということは、別れる、ということ。彼氏のほうは、家族全員の部屋探しを当社でさせてもらっているから何とも複雑な心境である…
<p>賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。</p><p>人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。</p>

当社の管理物件に入居していたカップルがいて、入籍を済ませていたか、同棲なのかは不明だが、先日彼女から部屋探しを依頼された。ということは、別れる、ということ。彼氏のほうは、家族全員の部屋探しを当社でさせてもらっているから何とも複雑な心境である…
当社管理の小さな貸家を、大阪に本社を置く企業が事務所として借りることになった。間取り的には2Kだが、フローリングの洋間は12畳もあるし収納もタップリ。もう一部屋の6畳は応接間として使えるので居住用としてより、むしろ事務所としてのほうが使い勝…
当社で管理している店舗で豪雨による雨漏りが発生した。 借主は皮工芸教室で、被害に遭ったのは専用のミシン。保険会社に連絡すると、すぐに査定をして、再調達価格として保険金79万円を直ちに支払ってくれた。それはすごいことだと思う。というのも、当社…
生活保護受給者で、毎月家賃が遅れて振り込まれてくる入居者がいる。私には「米国人である旦那のDVが原因で離婚した」と言っていて、「もし尋ねられても絶対に私の居場所は旦那に言わないで」とまで念押しされていた。だがどういうワケか、アパートにはしょ…
当社の管理物件である貸家を借りている家族がいる。ご主人は米国人で奥様は日本人。人柄もよく、何も問題は起こしていない。先日も、市の委託を受けた業者が道路を掘り起こして下水管の工事をしていた際にご迷惑をお掛けしたようだが、怒り出したりすることも…
以前、たかだか1万円の駐車場料金を何カ月も滞納し、何度も電話して留守電にメッセージを入れ、メールを送ったり、アパートのドアに「至急連絡乞う」との貼紙をしても全く連絡をよこさないでいた契約者。勤務先の役員の方が誠実に対応してくださって、明け渡…
多摩郊外の古いアパートの一室に、ワケありの中年男性が10年以上入居している。自閉症で、部屋探しも契約もお姉さんがしていて、更新契約も本人が来ないので、私は一度も本人と顔を合わせてはいない。入居審査を通したのは、ひとえにお姉さんの人柄を見込ん…
以前に書いた、当社のお客さんに「引っ越しではなく、今借りている部屋の家賃交渉をまずしてみることを勧めた話」の続編。 当時、「会社の経営が苦しくなって給料が下がり、今の家賃6万円を支払うのがきつくなった」とのことで、そのマンション自体に不満が…
毎月、家賃が役所から振り込まれていた生活保護者がいて、その家賃が決まっている日に振り込まれなかったことがある。もう6年も家賃支払いは続いていたので異例のこと。そろそろ問い合わせしようかと思っていたところに本人から電話があった。「今月の家賃、…
数カ月前に当社の管理物件に他社からの申し込みで契約を終えていた案件。すべての記名押印を終えた時点で重説と契約書と賃貸住宅紛争防止条例を客付け業者にFAXしておいたのだが、その業者から電話があった。「先日お申し込みさせていただいた〇〇さんの件…
当社の管理物件を事務所として借りてくれている会社の事務員さんが、都内から単身で引っ越してくる営業マンを紹介してくれた。とても有り難いのだが、本人が当社の名前でネット検索したら、先日退去したトラブル借主がネットに書き込んだ誹謗中傷記事がいっぱ…
あるマンションのオーナーさんから問い合わせがあった。 「先日契約して引っ越してきたばかりのお客さん、もしかして犬や猫を飼っていないでしょうか?」と聞く。「そんなハズはありませんが、飼っているような気配ですか?」と逆に聞くと、「玄関の外にペッ…
私が連帯保証人に言った最後の言葉はほとんど脅迫とも言えるが、あの場合、状況を打破するにはそれしかなかったと思う。そこで諦めてしまったなら私は家主さんからの信頼を失ってしまうのだし。 あくまで立て替え 原状回復の借主負担分はおおむね60万から…
いろいろあったが、1年半がかりでようやく退去させられることになった。引っ越しの立ち合いは先方の仕事の都合で、後日私が一人で行くことになった。行ってみたら、2階の部屋の畳が一部真っ黒で、空き部屋になっていた下の部屋の天井も床も腐っていた。男は…
何事もなかったかのように、あっけらかんとした顔でやって来た男は、「以前部屋探ししていて決めなかったM社の物件なんだけど、あの時の担当者から電話があって、『まだ探しているのか』と聞かれたので『今も探している』と言ったら、『こないだの物件がまだ…
前号で書いた悪質滞納者の話。何とも気が進まなかったが、自分では部屋探しをする気はないので、部屋を明け渡してもらうための新たな部屋探しを当社でしなくてはならなくなった。最初の物件は申し込み後1カ月も音信不通にして審査が通らなくなったのを「元々…
もう1年もの間、自分では全く家賃を支払っていない入居者がいる。連帯保証人は市会議員で、代わりに家賃を支払ってくれてはいるが、それでも限界があるし、そんな入居者に部屋を貸してはいられないもの。本人ともなかなか連絡がつかず、部屋の玄関ドアに連絡…
これは、以前から何度かこちらのブログで書かせて頂いた話の、いわば続編にあたる。 ある家主さんから電話が入った。「201号室の人、家賃がこの2カ月振り込まれていないんですけど、請求して頂けませんか」とのこと。入居者は70歳、家主さんは90歳。…
昨年の頭から、孤独死した入居者の後片付けやら、悪質な滞納者の契約解除による立ち退き交渉などが5件も重なっていて、滞納家賃の回収も含めて早期の解決を求める家主と、経済的にすぐ明け渡せない借主との間で相当に困難な交渉を重ねて疲労困ぱいしていた。…
住宅新報が届くと、私が真っ先に読むのは「大言小語」である。住宅関連の業界紙は、どこも取材が丁寧で実に的確にテーマを掘り下げているし、「大言小語」は記者の本音や問題意識が垣間見えるから、いつも興味深くうなずきながら読ませて頂いているのだが、5…