不動産鑑定士レター がけ条例とは 既存擁壁の安全性の確認を
住宅新報 2023年3月21日 号 3面
連載: 不動産鑑定士レター

先日、知人から「セカンドハウスを建築するため、見晴らしの良い高台の住宅街で土地を購入したものの、隣接する擁壁の安全対策が必要となり計画通りの工期で建築できなくなった」という話を聞きました。知人からすれば「こんな住宅街でまさか!」という思いだったかもしれませんが、このトラブルは各地方公共団体(特定行政庁)が定めている建築基準法施行条例(通称「がけ条例」)により、がけ(擁壁)附近での建築を制限しているために起こった出来事です。
【条例のがけ(擁壁)とは】
がけ条例は、建築基準法第19条第4項(敷地の衛生及び安全)並びに第40条(地方公共団体の条例による制限の附加)を根拠に、特定行政庁ががけ崩れ等の被害から人命や財産を守るために定めている条例であり、がけ(擁壁)付近での建築物の位置や構造等に必要な制限を附加しています。もちろん、全てのがけ(擁壁)付近での建築を制限している訳でなく、地表面が水平面に対して30度を超える角度であり、かつ、一定の高さ(全国的には2~3メートル超が多い)を超えるがけ(擁壁)付近での建築のみを制限しています。






















