不動産鑑定士レター ホテルの不動産鑑定評価 経営≠所有の時代に
住宅新報 2020年12月15日 号 10面
連載: 不動産鑑定士レター
ひと昔前は、ホテルは経営者=土地建物所有者という形態が一般的で、ホテルを経営する企業が自用の土地にホテルを建築し、それをもって宿泊事業を行っていました。しかし、近年、オフィスビルや賃貸マンションと同様に、いわゆるオペレーショナルアセットである物流施設やショッピングセンター、そしてホテルも投資対象となり、ホテル経営者≠土地建物所有者という時代となりました。
ホテルが投資対象となり、ホテル専門のJ-REITも登場するなど、ホテルの鑑定評価の需要も増し、以前は担保評価や企業再生のためが主な評価目的でありましたが、投資を目的としたホテルの鑑定評価の依頼も多くなっています。
ホテル経営者=土地建物所有者という形態が一般的であった時期は、ホテルの鑑定評価は、積算価格が重要視され、収益価格はあまり重視されていませんでした。ホテル経営者がどのくらいのお金をかけて土地を取得し建物を建てたのか、というアプローチが最適と考えられていたからです。しかし、ホテルも経営者≠土地建物所有者という時代となりました。つまり、土地建物所有者からホテル経営者が建物(ホテル)を賃借してホテル経営を行うことが多く見られるようになったのです。このようにホテルの運営形態が変わると、当然、ホテルの不動産鑑定評価の手法も以前の積算価格を重視したものから収益価格を重視するものへと変化していきました。






















