マン活に励む管理組合~良好なコミュニティの秘訣~ ルネ吉祥寺【前編(1)】 東京都武蔵野市 耐震化は命の問題 吉祥寺の良好な環境
住宅新報 2020年6月2日 号 11面
連載: マン活に励む管理組合

「ルネ吉祥寺」外観
長年、様々な「住みたい街」ランキングで上位に輝く吉祥寺。数多くの商業施設や商店街があり、生活利便性が高い上に、井の頭公園など豊かな自然もあります。文化的な雰囲気も後押しして、その地位はなかなか揺らぎそうにありません。そんな吉祥寺の駅から徒歩わずか数分、井の頭通りから一本中に入ると、「ルネ吉祥寺」のエントランスが見えてきます。駅から近いのに、とても静か。ぜいたくな住環境です。
総戸数155戸、14階建てのルネ吉祥寺は以前、ご紹介したことがあります。「主婦パワー」で、できることから着々と準備をしていた「防災会」についてです。国土交通省の補助事業に指定され、一般社団法人マンションライフ継続支援協会(MALCA)のサポートを受けながら活動していた防災会は健在で、女性たちを中心に楽しく仲良く活動を続けています。
以前の掲載では、防災会の活動と同時に、耐震改修の必要性についても言及していました。「ルネ吉祥寺は東京都が制定した『東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例(※)』の対象に当たり、耐震診断実施が義務化され、耐震改修実施も努力義務となっています」という内容です。そのため、当時の理事会は費用も手間も耐震化に掛けざるを得ないということでした。そして、とうとう19年2月に耐震改修工事が完了したのです。
耐震改修への機運が高まったきっかけは、11年に起こった東日本大震災でした。大きな被害はなかったものの、ルネ吉祥寺が旧耐震基準で建てられたマンションであることや老朽化が進んでいることなどから、理事会で懸念の声が上がったのです。そこで、13年に「ルネ吉祥寺耐震補強・大規模修繕工事プロジェクトチーム(以下、PT)」が、10人の理事と有志によって立ち上げられました。
資産価値の向上も
まず手を付けたのは、当時の理事長が耐震セミナーで出会ったコンサルタントと契約することでした。10年近く副理事長を務める新村さんは「コンサルの方には『ルネ吉祥寺は宝の山だ』と言われました。人気の吉祥寺駅からこんなに近く、住環境もいい。しかし、一方で耐震化は命の問題、資産価値の問題だとも言われました。それを聞いて、住人の命を守ることはもちろん、私たちのマンションの価値をより高めるためにも、ぜひ成功させようという気持ちになった」と話します。専門家の意見を聞くことで、耐震化に対する機運がより一層高まったそうです。
(取材年月:19年10月)
※ 震災時に避難や救助活動等の大動脈となる幹線道路のことを緊急輸送道路といいます。これらの道路が建物の倒壊などによって利用できなくなることのないよう、緊急輸送道路に面した建物には耐震診断実施の義務と耐震改修の努力義務が課せられ、それぞれに助成金が適用されます。
【マンション概要】
建物名/ルネ吉祥寺▽所在地/東京都武蔵野市▽階数/14階建て▽総戸数/155戸▽竣工年/1978(昭和53)年▽管理形態/委託管理▽管理会社/日本住宅管理(株)▽総会開催/毎年5月▽役員数/12名▽役員任期/1年






















