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スタンダード会員限定国交省 土地・建設産業局国際課 不動産市場リポート 7 英国ロンドン 魅力的な投資先 市民の住宅は足りず

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 今回は、他国における不動産市場の国際化に係る施策やその影響分析の一例として、ロンドン市場の調査結果を高須景・国際協力係長に紹介してもらう。

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 ファッションや教育、観光など、幅広い分野で人気の高いロンドンは、不動産投資先としても魅力的だと考えられている。不動産取引がニューヨークやパリと並んで活発に行われ、しかもその半分以上をクロスボーダー取引が占めるとされている。

 なぜか。ロンドンで有識者にヒアリングすると、次の2点が理由として挙がった。

 (1)環境が整っている…土地の所有権や使用権が保障されているなど、投資家保護の法制度が整っているといった意見が多い。また外資を拒む傾向がなく、世界中から投資を歓迎しているため、ロンドンの市場は情報が入手しやすく流動性が高いと認識されている。

 (2)都市として魅力がある…欧州のゲートウェイ都市として認識され、人口が年々増加している。また、継続的な開発事業により〝都市力〟が向上し、更に12年のロンドン五輪を機に海外からの訪問者数も増加した。

 では、海外資金による不動産投資の影響はどうか。プラス面では、税収の増加や雇用創出といった社会的・経済的効果、市況の安定化への貢献が挙げられる。しかし一方で、住宅については社会問題化している。需要の増加の半分程度しか供給されていないと言われる中で、特に外国人が〝資産の安全逃避先〟として住宅を購入する場合、積極的には賃貸に回さずに空室のまま放置するケースも多々見受けられる。このことが住居を必要とする一般の市民に住居が行き渡らない一因になっている、というイメージは根強い。

 この問題に対応するため、最近では開発の際に低所得者向け住宅の付置義務が課せられることもある。不動産投資家や開発実施者からは、その許認可に係る行政手続きをリスクと捉える、といった声も挙げられている。

 海外からの不動産投資がロンドン市場を活性化させていることは間違いないが、対応すべき課題も発生している。五輪開催を前に投資活動が活発化している東京は、今後国際化にどのように対応していくか。他国の事例を基に、引き続き検討していく必要がある。 (高須景)

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