国交省 土地・建設産業局国際課 不動産市場リポート 3 ITによる事務作業の外部化 顧客サービス向上に専念
住宅新報 2016年1月12日 号 2面
前回に引き続き、米国でのシステム化の進展について解説してもらう。IT化が進む中、我が国における不動産業者の役割はどうなっていくのか。将来を見通す上で参考になる内容だ。
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米国ではMLSだけでなく、不動産業者の事務作業を軽減するために様々なシステム化が進んでいる。取引関係でいうと、マーケット情報の自動提供や契約書の自動作成、自動保険見積り、電子サイン、ライブ公証人サービスなどだ。他にも、住宅のリフォーム履歴情報を活用し適切なリフォーム時期を顧客に自動送信するシステム、見込み顧客に対する自動販促システムなどがある。業界の厳格なルールづくりによる情報の集約・蓄積のみならず、その活用が進んでいることが伺える。
余談になるが、第1回で紹介したNAR Conference & EXPOに参加していた不動産業者も、「いかに仕事を簡略化し獲得しやすくするか」といった観点からシステムを含めて様々な展示を見学し、精査していた。ある意味、他の専門業者やシステムに「任せられるものは任せてしまう」という発想のもと、分業化・専門化が進んでいるといえる。
では、こうした流れの中で不動産業者は何に特化しようとしているのだろうか。私が感じたのは「顧客サービスの向上」への特化だ。
事業領域〝外〟も紹介
米国の不動産業者の間ではやっている面白いサービスに、「リファーラルサービス」がある。自分の顧客が、自分の事業領域外または地域外で他のサービスを求めているときに、それを紹介するサービスのことだ。その紹介に係るフィーについては、米国の一般的な専門業では通常、10%も取れないという。ところが不動産業の世界では、例えば仲介手数料の25~30%に上るケースもあり、広く使われているサービスとのことだった。
前述の通り、不動産業者の事務作業は外部に任せることで定型化・簡易化している。そのため、〝顧客を集められる者〟に支払うフィーが大きくなっていると考えられる。いかに顧客を集め、満足してもらい、更に不動産以外でもベストなサービスを紹介するか。こうした取り組みに、不動産業者としての重要な価値が置かれていると感じた。(越智成基)
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次回は、米国の「Real Estate Tech(リアルエステートテック)」の近況について、日米不動産協力機構(JARECO)の和田研究員に解説してもらう。




























