随想タウンウオッチ(34) 不動産鑑定士横須賀博 白髪は美の象徴だが
住宅新報 2015年12月22日 号 10面
私が2カ月に一度通うスポーツクラブには客の相手をしてくれる白髪の紳士がいる。頭髪は真っ白で一本の混じりっ毛もないが、皮膚の色は輝いて、しわもない。年齢を尋ねると、「今60歳です」。思い切って「奥さんの髪は」と聞いたところ、「カラスのような濡羽色です。夫婦で歩くと親子と間違われたり、歳の離れたカップルかと想像されたりすると、優越感を覚えます。ですが、夜道を歩くと真っ白だけが浮かんで見えて変な感じがするので、妻は最近、自慢の髪を茶色に染めました」という。
白髪はどうしてできるのか。髪の毛は男女共に概ね5年前後の寿命で脱毛するとか。そのとき、メラノサイトという色素細胞の再配置がスムーズに起こらないために白髪となるのだと。原因として遺伝や加齢、ストレス、生活環境などが指摘されているが、未だに決定的な対策は見い出せていないらしい。
私も妻も髪はとうに白髪混じりで、白6に対し黒4程度である。白髪は美しさを感じさせ、美の象徴だとも思うが、私は無理に髪を真っ白に見せるような化粧をするつもりはない。所詮、粉飾である。それに高齢化時代、白髪は至る所で見受けられる。「共に白髪が生えるまで」という言葉は遠い昔の話となった。






















