随想タウンウオッチ(27) 不動産鑑定士横須賀博 銀座のカラスは今どこに
住宅新報 2015年10月27日 号 12面
日本最大の商業地といえば銀座。その面積は87万m2である。そこには有名な国際ブランド品から世界に誇る日本料理、高級鮨店もある。昭和末期から平成3年までのバブルの時代には、高級素材の残飯が翌朝の街路に並ぶため、明治神宮をねぐらにした濡羽色のカラスの群れが銀座に押し寄せた。
そんな風景も束の間、バブル崩壊によって銀座の朝の残飯も少なくなった。食を失ったカラスの出稼ぎ先はいつの間にか、東京近郊のゴルフ場へ。グリーンに住みつくミミズを狙うこととなっために、グリーンが穴だらけになる被害が続出した。 時は流れ、今では都内の住宅地や公園などで目に留まるカラスの数はめっきり少なくなった。なぜだろうか。理由として、(1)カラスの捕獲作戦、特に東京都の捕獲作戦が功を奏していること。(2)各家庭の残飯入れが強固なポリ容器となり、カラスを排除することができたこと。(3)税法で企業が支出する接待飲食費の支出については一定額を損金とは認めないとしたことから、結果としてカラスの食を断つことになったこと―が挙げられるだろう。
そんな中、一難去ってまた一難。ペットとしてアフリカや東南アジアから輸入され、可愛がられていたインコが野生化し、都内の公園を占拠しているとのこと。糞害や鳴き声がもたらす害はカラス以上ともいわれる。カラスもインコも増えたのは、元々は人間の仕業で彼らには責任はない。今後、インコも捕獲の対象になってくるのか。そしてそれが終わるとまた新たな害鳥が生み出される。そんな繰り返しが続くのだろうか。






















