随想タウンウオッチ(23) 不動産鑑定士横須賀博 家族の集うところ
住宅新報 2015年9月29日 号 10面
我が家の墓は、東京都の府中と小金井を跨いだ都立多磨霊園にある。自宅から車で約40分の位置にあり、面積は都立霊園の中では最大の128万m2と言われている。その広大な霊園の中の小さな墓地が我が子の「居住まい」である。毎月第一土曜日は例外を除き、我が子の居住まいを訪ねている。予め用意した生花や好きだった食べ物に我々の朝食代わりの食べ物を持参して、我が子と共に朝食を済ますことが慣例となっている。
墓標の文字は「家族の集うところ」と刻んでいる。家族には、家族であれば誰でも、この墓地の居住い者になれると伝えてある。
ところで、この霊園を居住いとしている人は50万柱と言われ、高橋是清や東郷平八郎など各界の著名人が綺羅星の如くおられる。だが、中には後継者がいなくなったと思われるほど雑草に囲まれた墓石があったり、折角供えた生花が枯れ果てたままの姿を見せられたりすると、何故か寂しさがこみあげてくる。






















