地域マネジメント学会 「地域」論考 在り方と提言21 総合特区制度によるまちづくり ~さいたま市を事例として
住宅新報 2013年9月3日 号 3面
連載: 「地域論考」
わが国の新成長戦略を実現することを狙いとして11年8月、総合区域特別法が施行された。13年2月現在、国際戦略総合特区として7地域、地域活性化総合特区として37地域が指定されている。この総合特区と02年以降制度化された構造改革特区との違いは、後者が法令に対する規制緩和の一点突破制度であるのに対し、総合特区は、規制・制度の特例措置、税制上の支援措置、財政上の支援措置、金融上の支援措置といった組み合わせによる相乗効果を目指していることが大きな違いである。
一方、構造改革特区は認定を受けると、イコール法令規制緩和が担保されていたが、総合特区は、地域認定をされても各種の優遇措置は担保されるものではない。すなわち、地域認定後に関係省庁との協議を行うというスキームになっており、特区事業を行うためには、協議がととのった項目ごとに総合特別区域計画を作成し認定を受ける必要がある。従って、総合特区の有効期間である5カ年の間に、省庁と協議を重ねながら事業計画を随時変更していくこととなるが、限られた時間の中では、既存の制度を活用して事業化を進めるような状況も予測される。
本稿では、埼玉県さいたま市で地域認定された地域活性化総合特区「次世代自動車・スマートエネルギー特区」を事例として、特区計画の主要事業の1つである、スマートホームコミュニティに着目した。当該事業を進める上で、一般市民の関心や理解はどの程度あるのか、また、スマートホームの市場ニーズを把握するため、需要者の意思決定構造を分析することを試みた。方法としては、アンケート調査およびAHP(Analytic Hierarchy Process、階層化意思決定分析法)により行った。


























