地域マネジメント学会 「地域」論考 在り方と提言19 歴史的資産と地域コミュニティ形成 ~さいたま市の大ケヤキの事例
住宅新報 2013年8月20日 号 3面
連載: 「地域論考」
本稿では、さいたま市の与野駅前の大ケヤキの継承を検討してきた市民活動が、長年の懸案であった与野駅東口の市街地整備の進ちょくに寄与した事例と、住民主体の歴史的資産を生かしたまち育てについて紹介する。
与野の大ケヤキは、伝承では中山道の浦和宿の一里塚と大宮宿の一里塚の中間に植えられた半里塚といわれており、過去幾多の文献に記述されている。旧浦和市では、このケヤキを1959年3月31日付で指定文化財として保護している。
かつて一帯には農地が広がっていたが、現在は完全に市街化され、ケヤキは与野駅東口広場からの道路と中山道の交差点に位置している。朝・夕に駅前に集中する歩行者・自転車により、早急な駅前広場やアクセス道路の改善が必要とされていたが、交差点の中央に位置する大ケヤキの扱いが最大の懸案となっていた。このため、交差点の中央にある大ケヤキを移植する方法、大ケヤキを迂回させる方法が考えられたが、移植場所の確保や費用の問題がネックとなった。


























