地域マネジメント学会 「地域」論考 在り方と提言 5 東京・新橋の活性化 ―「民・官・産」協業のスキーム
住宅新報 2013年5月7日 号 3面
連載: 「地域論考」
90年頃までの東京都港区、JR新橋駅西口地域は、戦後の混乱による地権者の不明問題や闇市を営んできた既得権問題などが影響し、行政主導の区画整備事業は滞っていた。戦前から新橋に住む住民からは、「一体感が感じられない」というが声が聞かれた。新橋のまちづくり(再開発)は、行政と地域住民や商店経営者との調整が滞り膠(こう)着していた。95年当時の住民意識調査(新橋活性化委員会の調べ)では、(1)生活の安全・安心への不満、(2)銀座、麻布、六本木、赤坂など隣接地との経済格差への不満、(3)路地裏イメージ(うす汚い、酔っ払い、オヤジの街)への不満、(4)まちづくり財源への不安、(5)住民や商店経営者間に生じる利害関係への不安、など様々な課題が出た。
全国のまちづくりでは、住民主導のまちづくり構想(目的・方針)を計画しても地域住民の結束、行政の支援、事業者の参画が得られず頓挫するケースが多い。その主たる原因は、まちづくり構想に社会、地域住民、事業者の期待・関心が集まらず、持続的なまちづくり財源を確保できないことにあった。
トルネード・プログラムは、社会や地域住民が「期待・感動・満足感」を共有するまちづくり構想を諮り進める持続的な協業スキームである。「自助・公助・共助」の責任と権利を自覚し、「民・官・産」協業のプロセスから個性的な地域ブランドと人材を育む取り組みである。まちの魅力を社会や地域住民が共有することで、まちづくりの協業(地域の経済・文化の活性)はスパイラル効果を生む。


























