変わる住宅・不動産業界 「スマート」を追い求めて(1) 羽ばたく都市、まち―
住宅新報 2013年1月8日 号 15面
都市再生とまち活性化のヒントは
○…今、「スマート」ばやりである。「賢い」という意味だ。身近なスマートフォンに、スマートハウス、更にまち全体を取り込んだスマートシティと。千葉県柏市の「柏の葉」を筆頭に、産学官に地域コミュニティが加わり、まち全体でスマート化への取り組みが始まっている。どこまで「賢く」なれるかは分からないが、そこでは創エネ、省エネなどのエネルギー問題やCO2の削減といった地球環境対策のほか、産業、医療、物販、サービスなど様々な分野で、ハード・ソフト両面の新技術と伝統的な人類の知恵が取り込まれる。まだイメージは湧かないが、人々の暮らし向きはどう良くなるのか、職場は、学校はどう変わるのか。実用へ着実な歩みを進めたようである。
○…長引く不況に少子高齢化社会の進行と、世帯所得の減少に雇用不安。GDPで世界第3位に転落したことも影響してか、バブル崩壊以降、日本は落日のイメージである。「失われた20年」ともいわれる状況から脱しようと、政権はこれまで新成長戦略や再生戦略などを打ち出したが、大きな牽引役にはなり切れなかった。昨年末の総選挙で自民、公明連立政権が復活、安倍晋三首相による「危機突破内閣」が誕生した。経済活性化や財政問題、社会保障など課題山積の現状をどう乗り越えていくのか。まずは新政権の経済再生策、その突破力に期待がかかる。
○…経済活性化策の1つに、良好な住宅ストックの形成と都市の再生がある。それぞれ、スマート化とも重なる。写真で紹介したプロジェクトはいずれも昨年、期待を背に都内で開業した。新しい文化の殿堂、ビジネス街の再生、伝統的建造物の再生、更に世界一の高さを誇る下町の新名所である。見学者が殺到してイベントが中止になった東京駅、未だに長時間並ばないと展望台に登れない東京スカイツリー。都市は生きている、甦ることを証明したプロジェクトでもある。その魅力は何か。都市再生やまちの活性化へのヒントがそこにありそうだ。 (柄澤 浩)


























