不動産学の魅力 明海大学 不動産学部 第115回 ホテル経営と資産としての価値 運営力と投資継続性が価値支える
住宅新報 2026年9月8日 号 7面

張サムエル 不動産学部3年
オリエンタルホテル東京ベイは、東京湾に近い千葉県浦安市に位置し、海を感じさせる立地が印象的だ。築約30年の建物であるが、外観は整然としており、老朽化を感じさせない。定期的な改装工事によって維持されていることが外観からもわかる。資産価値を守るための継続的な投資の重要性を実感できる。
館内は客室部門7割、パブリック部門3割の構成であり、2階のウェルカムラウンジでは菓子やドリンクが14時から23時まで提供されているなど、宿泊客への付加価値を高める工夫が随所に見られる。11.12階のマリンルームは水色を基調としたデザインで、海辺のリゾート感を演出している。また、フットマッサージャーなどのアメニティも充実し、単なる宿泊施設にとどまらないホスピタリティを感じることができる。その一方で、ユニットバスへの投資だけで約20億円が費やされていると聞き、設備投資の規模の大きさにも驚いた。
ヒアリングで最も記憶に残ったのは、顧客構成の多様性と収益構造の複雑さだ。宿泊客の国籍トップ3は韓国・台湾・アメリカで、外国人客が全体の約60%を占めており、インバウンド需要がホテル経営を大きく支えていることが分かった。一方で、宴会部門では株主総会や結婚式、年末年始のイベントなど多様な用途に対応しており、3階と1階に計8つの宴会場を持つ総合サービス型ホテルとしての強みを発揮していた。また、歯ブラシ以外のアメニティを自由に選べる仕組みや、ベンジャミンの木といった細部のインテリアへのこだわりも、顧客満足度を高めるための工夫であると感じた。更に地域創生の取り組みとして、中学生の職場体験を受け入れており、地域に根差したホテルとしての姿勢を示していた。
















