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「架空工事の支払い代金」で再発防止策まとめる テクノフレックス

 ガスや水道などの管継手など製造のテクノフレックス(東京都台東区)は、同社連結子会社で消火・防災設備施工のニトックス(川崎市中原区)で行われていた元代表取締役による不正案件に関して、再発防止策をまとめた。

 当該事案は、ニトックスの元代表取締役が複数の相手に対し、複数年にわたり架空工事の代金支払いを行い、その一部を私的に受け取っていたとして、特別調査委員会を設置して事実確認などを進めてきた。

 事案の発生原因として、実在する工事案件のやり取りの中で、当該の元代表取締役は、架空の外注先による架空の請求書を作成させ、資金の支払いを画策した。当該の支払い手続きを実行した管理部の担当者は、元代表取締役の指示であるため、実在の支払い事案と解釈していた点にあった。

 元代表取締役が架空の取引を指示した背景には、同業者とのなれ合い、親会社によるけん制が効かなった点などにあるとして、今回まとめた再発防止策では、架空取引防止のチェック体制の構築や、コンプライアンス教育の実施、親会社によるけん制の対策を示した。