Ⅱ主要行政区のマンション化率 近畿圏
連載: Kantei eye
近畿圏
大阪市中央区は64.52%に拡大、神戸市中央区は初めて50%を突破
近畿圏で最もマンション化率が高い行政 区は大阪市中央区(64.52%)で、2013年におけるストック戸数の増加分が 1,877戸と2012年の1,288戸を上回ったことで、マンション化率も前年から 1.70ポイントの大幅拡大となった。中央区に隣接する西区(51.80%)、天王寺区(44.40%)および北区(53.84%)もマンション普及の度合いは概ね2世帯に1 世帯と高く、全国の中でも東京都心6区と並ぶ有数のマンション普及エリアとなっている。また、都島区(36.22%)、福 島区(39.17%)および淀川区(36.02%)といった大阪市北部や湾岸エリアのマンション化率はいずれも30%以上で、首都圏と同じように都市圏中心部への交通利便性が良好で立地優位性も高いエリアではマンション普及の度合いが高くなっている。マンション化率の伸びは北区の2.29ポイントが近畿圏で最も大きく、全国で最も拡大した千代田区(+2.47ポイント)と遜色ない水準となっている。この他にも西区(+0.97ポイント)や阿倍野区(+1.52ポイント)、中央区(+1.70ポイント)など大阪市中心部に位置しターミナル駅周辺の再開発事業に伴ってタワーマンションをはじめとする大規模物件が供給されてきたエリアでは大きな伸びを示している。なお、大阪市平均のマンション化率はストック戸数の増加分が2012年に引き続き9,000戸を上回ったことで、前年から0.53ポイント拡大して25.29%となり、マンション普及は順調に進んでいる。また、マンション化率が縮小したのは8行政区と前年の4行政区から増えてはいるが、縮小率はごく僅かに留まっている。
表 -3 近畿圏主要行政区 全マンションストックとマンション化率
※赤字はマンション化率30%以上の行政区
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堺市のマンション化率は、大阪市に隣接する堺区(18.61%)や北区(20.29%)、泉北ニュータウンを擁する南区(19.42%)などで20%前後と高く、それ以外の行政区はほとんど10%未満となっており、マンション普及の度合いに大きな差が見られる。また、マンション化率は全域的に横ばい~縮小となっており、堺区と北区以外では2010年時点でのマンション化率を下回る状況である。堺市平均のマンション化率は2012年から0.07ポイント縮小して14.55%となっており、直近の推移を見てもその水準はほとんど変わっておらず、マンション普及は一向に進んでいない。
吹田市(32.66%)や島本町(39.70%)ではマンション化率が30%を超えており、他にも北摂エリアのベッドタウンを中心に大阪府平均(18.20%)よりもマンション普及が進んでいる行政区が確認できる。大阪市や堺市以外でのストック戸数の増加分は、2013年には5,693戸で前年に比べて約3,000戸も上積みされていたが、郊外エリアに位置しマンション普及が低調な行政区ではストック戸数の増加が皆無に等しい状況が続いており、大阪府内でもマンション普及が進むエリアと停滞するエリアが明確に分かれてきている。


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兵庫県では神戸市中央区(51.47%)でマンション化率が最も高く、初めて50%を突破したことでマンション普及の度合いは渋谷区(50.73%)や大阪市西区(51.80%)と肩を並べる水準に達している。また、東灘区(42.25%)や灘区(30.66%)に加えて、今年は須磨区(30.58%)もマンション化率が30%を突破した。神戸市平均は2012年から0.30ポイント拡大して27.70%となり、縮小した行政区も2行政区のみであることから、市内では概ねコンスタントにマンション普及が進んでいると言える。神戸市以外では芦屋市(43.25%)が突出しており、同様に人気住宅地を擁する西宮市(26.17%)や宝塚市(27.63%)も比較的高いマンション化率となっている。大阪府と同様に、兵庫県においてもマンション普及の進捗は二極化が鮮明となってきており、主に神戸市中央区以西に位置する行政区ではマンション化率が縮小傾向にある。
表 -3 近畿圏主要行政区 全マンションストックとマンション化率(続き)
※赤字はマンション化率30%以上の行政区
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京都府では京都市中京区(31.74%)のマンション化率が最も高く、2012年に30%を突破した下京区(30.78%)も順調にマンション普及が進んでいる。京都市平均(15.20%)を上回っているのは、他に上京区(20.20%)と南区(18.55%)で、京都市内では京都駅周辺を中心にマンション開発が進んでおり、特に駅の北側エリアでマンション普及が先行している。京都市におけるストック戸数の増加分は1,739戸と前年の1,261戸を上回った影響で、その伸びは2年ぶりに0.10ポイントを超えた。縮小した行政区は伏見区のみで、その縮小も0.09ポイントに留まっており、緩やかながらも全域的にコンスタントなマンション普及の進捗は維持されている。また、京都市以外で京都府平均(11.21%)を上回っている行政区は八幡市(12.32%)と大山崎町(18.76%)のみであるが、近年ストック戸数に目立った増加がなく、ともにマンション化率の縮小が続いている。
奈良県のマンション化率は9.25%と2012年から0.09ポイント拡大したが、これは奈良市(16.09%)のストック戸数が700戸程度とまとまった規模で増えたことに起因しており、その他ほとんどの行政区では低調な新築マンション供給によるマンション化率の縮小傾向に歯止めが掛かっていない。
滋賀県では3年ぶりにマンション化率が拡大して7.40%となったことで、2010年に記録した直近のピーク(7.39%)を僅かに上回った。ストック戸数の増加分は500戸前後の水準で年々緩やかに拡大しつつあるが、直近にかけての新築マンションの供給規模も同程度であることから、今後大幅にマンション化率が拡大することは考えにくい。また、和歌山県では前年から横ばいの3.76%で、ここ数年間はほとんど変化しておらず、マンション普及の推移は足踏み状態が続いている。近畿圏のマンション化率の推移を見ると、政令指定都市を擁する2府1県では新築マンション供給の復調に伴ってその普及率も順調に拡大しているのに対し、その他 3県では低迷する供給状況が改善する兆しはなく、マンション化率も横ばい~縮小傾向となっており、これらエリア間での違いが顕著になってきている。また、前者の地域においてもマンション普及の度合いを引き上げているのは中心部に位置する行政区であり、郊外エリアとのマンション普及の度合いに差が生じている。


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