Sansan 営業活動を高度化 物件ごとの契約管理で
住宅新報 2026年8月4日 号 8面

同サービスは、紙や電子を問わず契約書などの取引書類を一元管理できる。独自AI(人工知能)と、人のオペレーターによる補正を組み合わせて取引データを高精度に抽出し、取引書類同士の関係性を自動でひも付けられる。新機能では、「Aビル」や「Bビル」といった物件単位や、開発プロジェクト単位など、管理したい単位ごとに関連契約を一覧表示できる。
同社Contract One事業部プロダクト室プロダクトマーケティングマネジャーの篠根麻里氏は、「従来の表計算ソフトなどによる契約台帳の管理は属人化しやすい。更新作業も煩雑になりがち。期限の確認漏れなど、契約管理上のリスクもある。不動産会社からは、属人化の解消やガバナンス強化につながる仕組みを求める声が寄せられていた」と新機能の開発の背景を説明する。多数の契約書が存在し、関係当事者も多い不動産業界を最初の重点業界と同社は位置付けた。
新機能により、取引の全体像や変遷を俯瞰(ふかん)しやすくなる。契約書データに「物件名」や「開発プロジェクト名」などの管理項目を登録すれば、関連契約を集約して一覧表示する。法務・契約部門に加えて、営業部門の担当者も担当物件に関する契約全体を容易に把握できる。
一つの物件でも、賃貸借契約や修繕、警備、清掃など複数の委託契約が存在する。更新期限通知のアラート機能も備え、契約更新漏れなどのリスクを防ぐ。同室の北野浩司氏は、不動産会社へのヒアリングで、「不動産開発の担当部署から管理運営段階の部署まで、分散しがちな契約情報を部署横断で共有できるようになる。一連の契約情報を物件単位で把握しやすくなるとの評価を得ている」と話す。同社の名刺管理サービスで培ったデータベース化のノウハウを生かし、基本的な企業情報も確認できる。今後は担当者単位など管理項目を更に増やし、「生成AIによる情報整理やデータ分析機能を一層強化していく」(篠根氏)。
営業AXサービス『Sansan』と連携すれば、名刺交換、契約、顧客対応まで営業情報がつながる。「不動産業界は物件や取引先ごとに情報が分断しやすい。新規顧客接点を契約後の交渉にも生かし、営業活動全体の高度化につながっていく」(篠根氏)。






















