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プレミアム会員限定Ⅱ主要行政区のマンション化率 首都圏

連載: Kantei eye

不動産テック・DX

主要行政区のマンション化率

以下は三大都市圏ならびに地方圏における主要行政区を対象にデータを抽出し、マンション化率を掲出したものである。地方圏においては従来どおり政令指定都市を集計対象とした。

 首都圏 

伸び率でも全国1位の千代田区は83.69%、2年連続で最高値を更新

首都圏主要行政区のマンション化率は、東京23区内の行政区が相対的に高くなっており、特に都心6区は突出している。最もマンション化率が高いのは千代田区(83.69%)で、2012年から2.47ポイント拡大し2年連続で最高値を更新した。次いで中央区(78.46%)や港区(74.04%)がいずれも70%以上という非常に高いマンション化率を示しているが、前年からの伸びを見ると中央区では+ 1.12ポイントであるのに対して、ストック戸数の増加分が前年を下回った港区では横ばいとなった。新宿区(48.22%)、文京区(47.92%)および渋谷区(50.73%)は上記3区に比べると20ポイント以上の開きがあるものの、概ね2世帯に1世帯で分譲マンションが普及している計算になる。都心6区の住宅地価は極めて高水準であるが故に、このような土地の高度利用ならびに集合住宅中心の居住形態となることは至極当然であると言えるだろう(13ページ参照)。都心6区以外で東京23区平均(29.79%)を上回る行政区を見ると、城東エリアの台東区(40.95%)や墨田区(34.35%)、湾岸エリアの江東区(44.18%)や品川区(36.54%)などで高い値を示している。中でも、江東区のマンション化率の伸びは+0.82ポイントで千代田区や中央区に次ぐ大きさとなっており、東日本大震災後もタワーマンションが相次いで供給された湾岸エリアではマンション化率の伸びが大きくなる傾向にある。東京23区平均を下回る行政区では目黒区(27.93%)、大田区(26.25%)、荒川区(29.30%)および板橋区(28.07%)が比較的高い値を示しており、特に人気住宅地を擁する城南エリアに位置する目黒区や大田区でのマンション化率の伸びはいずれも0.60ポイントを上回っている。その他の行政区も程度の差こそあるが軒並みマンション化率は拡大しており、東京23区内ではマンション化率が縮小した行政区は2年連続でゼロとなった。東京23区内における新築マンションの供給先は都心部から周辺エリアへと徐々に拡大しつつあるが、主だった供給先はやはり東京湾岸エリアであることに変わりはなく、今後も都心部や湾岸エリアを中心にマンション化率が高まっていくものと考えられる。

表 -2 首都圏主要行政区 全マンションストックとマンション化率
※赤字はマンション化率30%以上の行政区

 

 

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東京都下では、多摩ニュータウンの再開発でマンションが大量供給された多摩市(35.46%)や隣接する稲城市(27.04%)で東京都平均(25.90%)を上回った。多摩市のマンション化率は2012年から2.37ポイントの大幅拡大となっているが、これは解体された旧団地に比べて戸数規模が大きい建替マンションが2013年に竣工し、ストックに加算されたことが影響している。この他の行政区を見ると、武蔵野市(23.34%)や府中市(22.01%)、調布市(20.91%)以外はいずれも20%を下回っており、行政区内に鉄道路線の駅がない武蔵村山市(2.03%)は東京都で最も低いマンション化率となっている。東京都下でマンション化率が縮小した行政区は9行政区と前年の5行政区から増加しており、いずれもストック戸数の伸び悩みに起因している。東京23区内のように持続的なマンション供給によってコンスタントにマンション化率が拡大しているエリアは、都心寄りの武蔵野市や三鷹市、府中市、調布市などに限られており、それ以外の行政区のマンション普及の度合いは極めて緩やかになっている。

 

 

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神奈川県では横浜市内でマンション化率が比較的高くなっている。特に中心部の西区(49.50%)や中区(43.36%)が突出しており、都心6区と匹敵するマンション普及エリアである。他にも鶴見区(30.65%)、南区(30.31%)および磯子区(33.54%)でマンション化率が30%を超えており、神奈川区(29.68%)や港北区(29.15%)、都筑区(29.37%)といった都心部と横浜市中心部の両方へのアクセスが良好な行政区でも概ね同水準のマンション普及率を示している。ただし、マンション化率が縮小した行政区は2012年には3行政区のみであったのが、2013年には7行政区に増加し、特に都筑区は2年連続の縮小となっており、これは2009年以降のストック戸数の頭打ちが影響しているものとみられる。川崎市では宮前区(31.52%)のマンション化率が最も高く、多摩区(19.46%)を除く全ての行政区が20%を上回っており、市内全域で万遍なくマンション開発されている状況を確認できる。最近では川崎駅や武蔵小杉駅周辺で大量供給されたマンションがストック戸数の大幅増加に反映されたことで、マンション化率の伸びも川崎区(+1.19ポイント)や中原区(+1.22ポイント)で際立って大きくなっている。これら2行政区および幸区では、ストック戸数の増加分が1,000戸を超える年も珍しくなく、大規模再開発に伴う新築マンションの大量供給がマンション普及を大いに進めていることがわかる。相模原市ではストック戸数の増加分が3年ぶりに1,000戸を超えたことで、マンション化率も拡大に転じて18.05%を記録している。市内全ての行政区でストック戸数の増加分が前年を上回っており、マンション化率も総じて拡大している。政令指定都市以外の行政区でマンション普及に目立った進捗を見せたのは鎌倉市(+0.20ポイント)と大和市(+0.21ポイント)のみで、ともに前年と同程度ストック戸数が増加していた。なお、三浦市や湯河原町をはじめ横浜市以西に位置する行政区の中には、ここ数年ストック戸数が増加していないところがあり、ミニバブル崩壊後にマンション供給が完全にストップした影響が普及率の停滞という形で表れ始めている。

千葉県では千葉市美浜区(60.34%)が突出したマンション化率を誇っており、ストック戸数も例年500戸~800戸程度コンスタントに増加していた。しかし、2013年は僅かなストックの伸びに留まり、マンション化率は前年から0.08ポイント縮小した。マンション化率の水準自体は60%超を維持し、全国で見ても都心 3区や大阪市中央区に次ぐ高さであることに変わりはないが、リーマン・ショック後に新築マンション供給が急減した影響は全国有数のマンション普及エリアでも明らかである。また、緑区以外のマンション化率は軒並み縮小しており、千葉市平均(24.94%)も前年から0.12ポイント縮小して2年ぶりに25%を割り込んだ。千葉市以外でマンション化率が高い行政区は、都心寄りに位置する浦安市(31.97%)、千葉ニュータウン開発に伴うマンション供給が永年行われてきた印西市(32.07%)および白井市(30.96%)で、いずれも30%を超えており都市圏中心部と同様に居住形態は集合住宅が主流となっている。千葉県内の行政区でマンション普及に目立った進捗を見せたのは、市川市(+0.48ポイント)や船橋市(+0.35ポイント)、習志野市(+1.48ポイント)など都心寄りエリアに限られており、千葉市を含むほとんどの行政区ではミニバブル期以降に低迷した新築マンション供給が影響して、近年のマンション化率は縮小傾向にある。

埼玉県には前述の1都2県のようにマンション化率が突出して高い行政区はなく、県内で最も高いさいたま市中央区(28.11%)でも30%を下回っている。また、さいたま市内には西区(8.97%)や岩槻区(5.58%)のようにマンション化率が10%未満の行政区も存在しており、マンション普及の度合いにはかなりのばらつきがある。さいたま市平均のマンション化率は18.84%と2012年から0.18ポイント拡大したものの、行政区別で見ると大宮区(+0.22ポイント)や浦和区(+ 1.20ポイント)、南区(+0.60ポイント)のみ前年から拡大しており、行政・商業・交通の中心であるこれら3行政区への継続的なマンション開発が市平均を引き上げる格好となった。さいたま市以外の行政区を見ると、川口市(21.07%)や朝霞市(22.97%)など都心寄りの立地や交通アクセスが良好な8行政区でマンション化率が20%を上回っており、いずれも前年から概ね伸びている。一方で、その他の行政区は総じて縮小しており、埼玉県では立地優位性や交通利便性に応じてマンション普及の進捗に開きが生じている。

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