マンションPBR 2013 ~10年間の駅別平均価格で比較する分譲マンションの資産価値~ Ⅳ 福岡県
連載: Kantei eye
だが、もともと福岡県内の分譲マンションは賃料水準が高く、賃料見合いでは割安に分譲されていて収益力は相応に高いものの、安価に見えるマンション価格の資産性は首都圏や近畿圏などと比較すれば低調で、価値が長期間に渡って認められるブランドエリアが一部地域に限られているという特性がある。すなわち、キャピタルロスは相応に発生するが、インカムゲインには期待できるということになる。
下記の路線図の通り、福岡県では福岡市中心部の天神から西側エリアにマンションPBRが平均値0.85を上回る0.90以上となる駅(=緑と青で示した)が多数分布している。掲出82駅のうちの25駅がこれに該当する(シェア30.5%)が、このうちマンションPBRが1.00以上なのは、JR筑肥線「姪浜」(1.11)および「九大学研都市」(1.05)、福岡市営地下鉄空港線「天神」(1.00)の3駅に留まる。2012年は9駅あったので、資産性が突出して高い駅が減少傾向にあることがわかる。この10年間で分譲された福岡県の新築マンションは、福岡市中心部の交通利便性の高いエリアおよび一部の人気住宅地を除けば、資産性は相応に下がる可能性が高いが、これまで福岡市内のマンション適地は大濠公園から百道浜一帯にかけてのエリアにほぼ限られており、このエリアが拡大するか否かがマンション開発および資産性の今後に大きく影響すると言えるだろう。
福岡県においても、マンションPBRは福岡市中心部から遠ざかるに連れて低下しているが、特に福岡市と北九州市の間に位置するエリアでのマンションPBRが低下する傾向にあり、北九州市の中心部ではPBRは相対的に良好である。マンションPBRの福岡県平均である0.85前後の値であった駅(オレンジで示した44駅:シェア53.7%)は福岡市南部および小倉周辺エリアに分布しており、ここでも福岡市中心部の資産価値の優位性が浮き彫りになる。なお、赤で示されるマンションPBRが0.70以上の駅は12駅(同14.6%)、茶色で示される0.70未満の駅は1駅(1.2%)に限られるが、他圏域に比較してマンションPBRが低い駅のシェアが大きい。
























