オンライン対談 賃貸管理DX 駅前管理システム × イタンジ 人にしかできない仕事を
住宅新報 2026年7月21日 号 8面
――効率化の実現で。
椛島 「当社の契約事務課では電話対応が非常に多かった。特に『部屋止め』の連絡が入るたびに、契約書の作成や審査業務の手を止めなければならなかった。短時間の対応でも積み重なれば大きな負担となる。残業の原因にもなり、どうすれば受電を減らせるのかが長年の課題だった」
――業務がストップする。
河野 「当社は、不動産取引を最新のデジタル技術で一気通貫につなぐための支援をしている。紙や電話が前提の業務を見直し、管理会社や仲介会社の業務負担を軽減することが私たちの役割にある」
――デジタルが解決する。
椛島 「最初に、入居申し込み受け付けシステムを導入し、運用が定着した後に、電子契約も活用し始めた。一度に全てを変えず、段階的に進め、現場サイドが無理なく受け入れられた。分からないことがあっても、イタンジ担当者の丁寧なサポートを受け、スムーズに運用できている」
――無理なく導入を。
河野 「当社の提供システムは、入居申し込みから電子契約まで、同じサービス上で利用ができる。データの再入力が不要となり、業務を切れ目なく、手間を軽減して進められる特徴がある。また、賃貸仲介会社からの認知度も高い強みもある。当社の『ITANDI賃貸管理』で物件情報を管理し、その募集情報を事業者間サイト『ITANDI BB』を通じて仲介会社へ公開・連携している、ある導入企業では、同じ県内に加え、他県からも入居申し込みが増えたケースもある」
定時で帰れる日が増える
――業務を切れ目なく。
椛島 「導入後、受電数の大きな減少を実感している。メッセージで履歴が残るため『言った、言わない』といったトラブルも、ほとんどなくなっている。以前ならば、1~2時間の残業が当たり前ではあったが、今では、定時で帰れる日が増えている。その日にやるべき仕事を終えて帰れるようになり、スタッフ全員に気持ちの余裕が生まれている。数字以上に大きな変化だったと受けとめている」
――気持ちに余裕が出た。
河野 「当社は、システムを提供して終わり、とはしていない。繁忙期ごとの導入企業の分析レポートや定例会を通じて、利用状況の振り返りや、次の改善策を管理会社と一緒に考えている。各社からの要望は可能な限り機能開発へ反映する。提供するサービスを一緒に育てていく観点を大切にしている」
――共創していくと。
椛島 「提供される分析レポートを見ると、あらためて『これほど効果があったのか』と部署内で実感している。更には、機能面の改善要望も率直に伝えている。そうした声に、真摯に耳を傾けてもらえて安心して相談ができる」
――伴走支援する。
椛島 「電子契約の成功をきっかけに、社内でもDXを進めようという機運が一層広がっている。一方で、人にしかできない仕事は必ずある。オーナーや入居者に寄り添い続け、信頼関係を築くことこそ、当社の役割となる。DXは、その時間を生み出すための手段と考えている」
――時間を創出できる。
河野 「不動産業務でAIの活用が更に進む。しかし、人の仕事、役割がなくなるわけではない。AIと人が、それぞれの強みを生かす世界観になる。今後も、人にしかできない提案や、コミュニケーションへ時間を振り向けられる体制の環境づくりを支えていきたい」 (文中敬称略)
【記者の目】 DXの価値は、単に業務を減らすことではない。業務の効率化で創出した時間を、オーナーや入居者への提案や信頼関係の構築など、人にしかできない仕事へ振り向けられるのかが、その真価を左右する。

























