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大言小語 話さねば分からない

住宅新報 2026年7月14日 号 1面

連載: 大言小語

総合
大言小語 話さねば分からない

 国会の空転が続いている。7月9日現在、どうにか〝正常化〟に向けた動きは見えるものの、この先の進展はいまだ不透明な部分が大きい。ここではその背景について触れないが、我が国で最も重要な「話し合い」の場である国会で、その「話し合い」自体が行われないというのも皮肉な状況だ。

 ▼今回の国会審議停滞は、住宅・不動産業界にも影響の及ぶ話だ。建築物のライフサイクルカーボン評価制度の創設等を柱とする「建築物省エネ法改正案」も、1カ月以上前に衆議院を通過しながら、いまだに参議院での審議は始まっていない。国土交通省所管の内閣提出法案では、「下水道法等改正案」も同様の状況。金子恭之国土交通大臣は7月7日の会見で、表現を細かく変えつつ「できる限り早期に成立いただけるよう努めていく」と3度も繰り返した。関係各所も気が気ではない状況だろう。

 ▼強い意志や主張を持つことも大切だが、人間社会は多くの場合、対話と合意、つまり交渉を前提として機能している。話し合いを重ねることの効果は思いのほか大きく、対話を拒絶して、あるいは対話の余地を奪いながら成せることなど限られている。1932年の五・一五事件で、時の総理大臣犬養毅は、暗殺犯に対し「話せば分かる」と述べたとされる。それに対して「問答無用」と返す姿勢が、その先にどのような結果を招いたかは、国会見学に訪れる中学生も知るところだろう。

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