26年路線価 全国平均5年連続上昇 上昇幅は2.9%に拡大
住宅新報 2026年7月7日 号 2面
上昇拡大も一部で鈍化 県庁所在地は上昇鮮明
都道府県別の動向を見ると、平均値の「上昇」が36都道府県(前年比1増)、「横ばい」が3県(同3増)、「下落」が8県(同4減)だった。上昇幅が全国で最も高かったのは東京都の9.4%上昇(同1.3ポイント増)で、下落幅が最も大きかったのは和歌山県の0.5%下落(同0.2ポイント縮小)。上昇幅が「5%以上」の都道府県は3都府県で、前年と数は同じながら、大阪府が加わり福岡県が外れた。また、「下落」の中でも山形県と島根県は、前年の上昇から下落へと転じた形だ。
「上昇」のうち、上昇幅が拡大したのは22都府県。また、「下落」から「上昇」または「横ばい」へと転じた都道府県も6県あるなど、全国的には上昇傾向が強まっている。他方、8道県では上昇幅が縮小するなど、一部では上昇の勢いが鈍化している様子もうかがえた。
都道府県庁所在都市では、最高路線価が「上昇」した都市は44都市(同9増)、「横ばい」が3都市(同8減)で、「下落」はゼロ(同1減)。最高路線価「上昇」都市が40を超えるのは1992年以来34年ぶり、「下落」都市ゼロは91年以来35年ぶりとなる。更に「上昇率10%以上」は5都市(同1増)、「上昇率5%以上10%未満」は11都市(同2増)で、上昇都市数・上昇幅とも拡大傾向が見られた。
銀座が1m2当たり5千万円突破
路線価額の最高は、41年連続となる東京都中央区銀座5丁目銀座中央通り(鳩居堂前)。1m2当たり5336万円(同11.0%上昇)で、上昇幅も同2.7ポイント拡大し、過去最高を更新した。
各都道府県庁所在都市における最高路線価を価額順で見ると、2位は大阪市北区角田町御堂筋の同2120万円(同1.5%上昇)、3位は横浜市西区南幸1丁目横浜駅西口バスターミナル前通りの同1760万円(同2.3%上昇)で、前年と同様の並びとなった。それに対し、変動率で見ると最も上昇率が高かったのは、前年6位だった佐賀市駅前中央1丁目駅前中央通りの同17.0%上昇(同7.7ポイント増、1m2当たり27万5000円)で、動向には変化が生じている。
引き続き観光地が大幅上昇
更に、税務署管内別の前年比上昇率最高地点を見ると、全国上位は長野県の白馬村(同32.7%上昇)と野沢温泉村(同31.3%上昇)、北海道富良野市(同28.0%上昇)、東京都台東区浅草(同27.5%上昇)などの地点で、前年に続きインバウンドを含む観光客からの人気が高いエリアが上位を占めた。
他方、前年比下落率が最も大きかったのは石川県輪島市の「河井町朝市通り」(同8.6%下落)。なお、24年と25年は「令和6年能登半島地震」の影響を踏まえ、同地震被災地で納税負担の軽減を図る「調整率」を設定するなどの例外的措置を講じていたが、26年路線価では通常の方式で計算する形へと戻している。
路線価の変動要因等に関して、同庁は「(路線価自体が)国土交通省の地価公示を主な基準としており、要因分析についても同様」との考え方を示す。26年地価公示では、地価上昇の主な要因として「住宅地は、大都市圏のマンション需要や観光地での別荘等の需要など。商業地は、店舗・宿泊施設やオフィスの堅調な需要、インバウンドが増加した観光地の店舗・宿泊施設需要、マンションとの競合、再開発の進展」を挙げている。 路線価は、原則として公示地価を基にした「時価」の8割程度を1年間の目安として定めるもの。詳細は同庁ホームページで公開している。




























