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酒場遺産 ▶135 高田馬場 いちだん 早稲田の先生やOBもよく来ます

住宅新報 2026年6月2日 号 13面

連載: 酒場遺産

総合
酒場遺産 ▶135 高田馬場 いちだん 早稲田の先生やOBもよく来ます

 高田馬場の酒場「清瀧」「とん八」「鳥やす」と紹介してきたが、今回は呑み処「いちだん」である。JR山手線西側のさかえ通りから早稲田通り沿いのガードをくぐり、すぐ左手の線路際の路地を入ると、坂の途中の「柳屋ビル」地階にこの酒場がある。「呑み処 いちだん」と書かれた紺色の暖簾をくぐり格子の引戸をあける。まだ客はいなかったが、年配の女将と若い女性スタッフが気持ちよく迎えてくれた。「いちだん」は評判がよく、筆者の友人の大学教員は、ここへ研究室のボトルを長年置いているという。店の造りはシンプルで、入って左手に厨房とカウンター席があり、正面には大きめのテーブルと長細いテーブルが置かれている。キャパは20人くらいだろうか。年季の入ったテーブルと壁の木目に囲まれた空間はなんとも落ち着く。早速、高知の名酒「酔鯨」純米、熟成マグロ切り落とし、ホタルイカ酢味噌をいただく。料理はどれも文句なく美味しい。

 壁の黒板や短冊には、手書きのメニューが並ぶ。日本酒は「太平山」「酔鯨」「桃川」などが400円から600円。焼酎は「天誅」「小鶴くろ」「黒霧島」「いいちこ」のボトルが各2900円である。料理は「真だこ刺し」「まぐろ中落ち」「レバーにんにく焼」「さわら西京焼」「アスパラしめじバター」「えいひれ」「鳥しそ巻き揚げ」「餡掛け豆腐」などが500円前後の価格帯で提供されている。女将によれば、約20年前にご主人と一緒に創業して以来、この店を守ってきたという。「早稲田の先生やOBの方もよく来ますよ」と言う。空間のサイズ感といい、少し緩い感じといい、すべてが心地よい。(似内志朗)

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