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大言小語 AI時代の「管理力」

住宅新報 2026年6月2日 号 1面

連載: 大言小語

総合
大言小語 AI時代の「管理力」

 賃貸住宅管理業界でもAI導入が広がり始めている。日本賃貸住宅管理協会東京都支部の講演では、会員向けアンケートで「導入済み」が6割、「検討中」が3割に達したことが紹介された。一方、関心分野として多かったのは、「失敗例や回避策」「低コストで始める方法」「社内浸透」など。現場では、期待と同時に戸惑いも広がっているようだ。

 ▼導入した企業からは「業務時間短縮」の成果が語られた一方、新たな課題として「IT・AI格差」が挙がった。ただ、興味深いのは、「AIを使える人・使えない人」に年齢差は見られないという指摘だ。若手でも苦手意識を持つ人はいるし、ベテランでも積極活用する人はいる。

 ▼登壇者は「使わない社員を排除しない」ことの重要性も強調。生成AIだけでなく、裏側でAIが動く各種ツールも含め、「結果としてAIを使っている」環境を整えるべきという考え方だ。更に社内浸透の本当のゴールは「AI利用率100%」ではなく、「AIに任せること」と「自分でやること」を判断できる状態にあると説明した。

 ▼AIは万能ではない。定型業務の効率化が進むほど現場では「人が担う役割」が逆に浮かび上がる。オーナー対応や入居者対応、地域との接点づくりなど、管理会社には人間同士の調整力や判断力がより求められていくだろう。何をAIに任せ、何を人が担うのか。AI時代の「管理力」が問われ始めている。

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