連載(1) 不動産クラファン・STの実務解剖 資産形成に資する金融商品になりえるのか? なぜ失敗するのか? グローシップ・パートナーズ
住宅新報 2026年5月26日 号 8面
近年、不動産クラウドファンディングや貸付型クラウドファンディング、更にはデジタル証券(セキュリティトークン)など、インターネットを通じた金融商品の提供が急速に拡大している。中でも不動産クラウドファンディングは、少額から不動産投資へ参加できる仕組みとして個人投資家を集め、市場規模は約1700億円規模まで成長している。
本来、この市場は大きな可能性を持っている。日本では「貯蓄から投資へ」が長年政策課題とされてきたが、家計金融資産の半分以上は依然として現預金に滞留している。これは単に金融リテラシーが低いからではない。日本人は、株式などの価格変動リスクを冷静に見ているからこそ、現金を選択している側面もある。
その点、不動産は価格変動が比較的緩やかで、実物資産としての安心感を持つ。不動産クラウドファンディングは本来、現預金と株式投資の中間に位置する「実物資産型の資産形成商品」として発展できる可能性を持っている。しかし、現在の市場を見ると、必ずしも、その方向へ進んでいるとは言い難い。























