GVA法律事務所 AI活用の損害賠償
住宅新報 2026年5月12日 号 8面

GVA法律事務所(東京都渋谷区)は、セミナー『AIを使ったら誰が責任を取るのか』を、4月24日にオンラインで開催した。同事務所弁護士の阿久津透氏は、経済産業省が4月に公表した『AI利活用における民事責任の解釈適用に関する手引き』を基にして、事業者が知るべき損害賠償のリスクを解説した。
AI(人工知能)による誤情報や、AIの活用で第三者に損害が生じた場合の責任の所在について、「現状でAIの特別法はない。AIを特別視せず、新たなツール(道具)を業務で用いた場合と同様に民法(不法行為)に基づいて判断される」と説明。「AI開発会社や導入・活用事業者が、第三者に損害を与え得る主体となる。人が関与しつつAIが補助的手段の場合(補助支援型)と、人の関与が乏しくAIに依存する場合(依存代替型)で結論が異なる」と指摘。「開発機能、または、提供方法などに問題があるのか、過失の有無は、損害の予見可能性や回避可能性が判断上の要素になる」とした。同手引き書に示された事例を挙げ、「著作権法や個人情報保護法、不正競争防止法などの現行の法令が法源になる」と説明。対策として、「社員教育や適正な業務フローなどの社内ルールを整備する。導入するAIシステムの性能やその限界、リスクの適切な把握が重要になる」と強調した。






















