ひと 4月にスピカコンサルティング代表取締役社長CEOに就任 渡部恒郎さん 最高品質のM&A支援を
住宅新報 2026年5月12日 号 2面
連載: ひと

「成約自体がゴールではない。M&A後に、企業や社員が成長できるのかが本質」――。事業譲渡の支援を数多く手掛け、経験を積んだ。単に高値売却ではなく、「経営者的な成功」にこだわる姿勢を貫く。
大阪で育ち、中学生時代から起業を夢見ていた。転機は、テレビで見たハイチの貧困問題だった。「経済の力で多くの人を救えるのではないか」と考え、経営の道を志向した。医師家系に生まれながら、「一人を救う医療に対し、経済は、より多くの人を救える」との思いが原点にある。
京都大学でマーケティングを学び、在学中にIT企業向けの人材紹介会社を立ち上げた。スタートアップ経営者との関わりを深める中、企業の課題や成長戦略に触れ、「経営者と共に仕事をすること」に魅力を見い出す。その後、日本M&Aセンターに入社し、数多くの案件に携わってきた。
印象に残る案件は、親族に縁があった、ある企業を担当したこと。経営者ごとに判断軸や理念が異なり、「優れた経営者ほど人を見極める力と人間的な魅力を備える」と実感。単に条件を整えるのではなく、「事業譲渡後に企業がどのように成長するのか」を重視した支援を心掛けてきた。
10数年の経験を経て4月にスピカコンサルティングの代表に就任し、「最高品質のM&A支援を日本で実現する」を抱負に掲げる。財務や法務、業界理解の総合力が求められる領域で、「学び続けることが最低限のマナー」と語る。自社コンサルタント全員のレベルを向上させる。質の高いM&A市場の形成と、業界全体の底上げに挑み始めた。
業界特化型M&Aで産業構造の再編に寄与し、日本経済の生産性の向上や、企業価値の最大化に貢献していく。次世代の人材育成にも積極的に取り組む。M&A業界全体の持続的な発展にもつなげる。(坂元浩二)






















