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不動産ビジネス塾 売買仲介 初級編98 ~畑中学 取引実践ポイント~ 屋根、床下、外壁がポイント 「宅建業者の建物調査」

住宅新報 2026年4月14日 号 12面

連載: ~畑中学 取引実践ポイント~ 不動産ビジネス塾

総合
不動産ビジネス塾 売買仲介 初級編98 ~畑中学 取引実践ポイント~ 屋根、床下、外壁がポイント 「宅建業者の建物調査」

 宅建業者も建物調査はできた方が良い。査定では建物が安全に、かつ問題なく利用できるかが、価格に反映するポイントだ。専門的な調査である必要はなく、簡便に、かつ建物状況調査を案内する導入部分として、自身で建物を調査できるようにしたい。

 調査ポイントは主に4点。屋根、床、床下、外壁だ。建物の構造部分を見て、耐久性に問題ないかを確認していく。基本は目で見ること、目視で調査をする。特別な器具は新人の頃はいらない。

 最初は自分の目で見ていこう。柱も建物の傾きを見るために調査が必要だが、目視での確認は難しく、レーザー水平器など器具が必要なので建物状況調査に譲りたい。また、設備の故障の有無もチェックできれば良いが、それは慣れてからでも十分だ。

 まずは屋根。破損があって雨漏りすることがないかを確認していく。敷地外から屋根を見て破損がないかをチェックし、また室内から雨漏りした跡がないか天井を見上げて確認していく。屋根裏をのぞけるならライトを付けて屋根の破損や雨漏り跡を見てみよう。念のため写真を撮っておき記録に残しておく。

 次いで床。問題なく平衡に歩けるかどうかだ。まずは1階の床を万遍なく歩いて撓みがないかを確認してみる。足が沈んだり、ギシギシ音がするなら注意をしたい。床材を変えることを考えなければならない。

 床下は水が溜まっていたり、湿気が強くないかを確認する。

 柱や床が腐ってしまう恐れがあり、またシロアリの温床となることで、柱など木材の食害被害が生じて、建物の耐久性に悪影響が出るからだ。床下収納があるなら、収納をどけ、床下に頭を入れて、ライトを照らして奥の方までのぞいて見てみよう。特に給排水管の下はしっかり確認する。漏水で水が溜まっていることがあるからだ。水が溜まっていたら近くの柱を見て、柱に水気が沁み込んでおり、腐っていないか確認しておきたい。

 最後は外壁。周りから見て破損やシーリングの劣化がないかを確認する。もし気になる箇所があれば近づいてよく見るか、手で触ってみよう。外壁を触って粉状のものが手につくなら塗膜が取れて防水性が低下しているサイン。シーリングは細かいひび割れや、固くなって黒ずんでいれば劣化が進行中。打ち直しなど何らかの対応が必要と言えるだろう。破損や劣化があると防水機能が失われて雨水が内部に侵入し、木材の腐食を起こしてしまう。建物の耐久性に悪影響が出ると考えておこう。

 これらを一通り見て問題なければ宅建業者の建物調査は完了。一方で何かしら問題があるようなら、建物状況調査を案内して、より専門的な調査を勧めていこう。

   ◇  ◆  ◇

【プロフィール】

 はたなか・おさむ 不動産コンサルタント/武蔵野不動産相談室(株)代表取締役。2008年より相続や債務に絡んだ不動産コンサルタントとして活動している。全宅連のキャリアパーソン講座、神奈川宅建ビジネススクール、宅建登録実務講習の講師などを務めた。著書には約8万部のロングセラーとなった『不動産の基本を学ぶ』(かんき出版)、『家を売る人買う人の手続きが分かる本』(同)、『不動産業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書』(技術評論社)など7冊。テキストは『全宅連キャリアパーソン講座テキスト』(建築資料研究社)など。

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