建築物省エネ法改正案を国会提出 LCCO2評価制度を創設
住宅新報 2026年4月7日 号 2面

今回の建築物省エネ法改正案では、建築物のライフサイクル全体における脱炭素化の評価制度を創設し、CO2削減施策の強化を図っている。それを踏まえ、法律の名称を「建築物のエネルギー消費性能の向上及び脱炭素化の促進に関する法律」に改め、「基本理念」の項も新設した。
柱となる「建築物のライフサイクルカーボン評価制度」は、建築物の生涯を通算したCO2排出量を算定、評価する仕組みで、その判断基準となる指針は国が定める。建築主には同評価の実施と排出量削減について努力義務が課される。更に、所定の用途かつ一定規模以上の建築物の場合は、国土交通大臣へのLCCO2評価結果の届け出を義務化する。建築士等にはLCCO2削減について建築主に説明するよう求め、建築材料の製造事業者等も供給資材のCO2排出量算定ルールへの準拠を表示可能とする。
「上位TR」制度も新設
併せて、先導的な技術を用いた特殊な構造・設備の建築物について、一定の省エネ性能のものを国交大臣が認定する制度を創設。この認定建築物を、建築物エネルギー消費性能向上計画の認定による容積率特例等の対象とする。
住宅トップランナー制度については、「おおむね市場の4分の1を占める住宅供給事業者」を「上位住宅トップランナー」として指定する仕組みを新設。「上位」指定事業者は、省エネ性能の高い住宅の供給に関して中長期計画を作成し、その取り組み状況を国交大臣に毎年度報告するよう義務付ける。
このほか、建築物の環境性能を第三者機関が認証し、その標章を建築主が広告等に表示できる制度も創設する。同法改正案は全体として、事業者にとっては責務が大きくなる内容ではあるものの、そうした取り組みの可視化も促し、社会的評価の向上などメリット創出も図っている。
同改正法案が成立した場合、公布後2年以内に施行される予定。併せて所要の経過措置を定め、施行状況等に関する検討規定も設ける。


























