大言小語 あの手この手で
住宅新報 2026年3月24日 号 1面
連載: 大言小語

何かと注目度の高い今国会だが、話題になりやすい予算案等に限らず、興味を引く法案も複数あり、妙な言い方だが〝見どころ〟は多い。住宅・不動産業界と直接関係する法案は本紙記事に譲るとして、例えば「日本中央競馬会法改正案」は個人的に知識がないこともあり、概要・要綱を読むだけでも新鮮な驚きを得られた。
▼これも他業界の法案だが、「地域交通法改正案」も重要な示唆を含んでいる。急速な高齢化・人口減少に伴い、地域の公共交通は需要の拡大と供給力低下の二重苦に陥っている。交通アクセスは不動産価値の生命線にもなり得るため他人事ではないが、国も新たな旅客運送サービス制度の創設等により、地域公共交通の持続化を図っている。
▼国が知恵を絞り、社会課題の現実的な解決を目指していることは分かる。だが、この改正法案が成立したら、全国の「交通空白」は解消されるのか。率直に言って、答えは否であろう。むしろ個別の法律や政策で対処できる社会課題のほうがまれだ。だからこそ産官学が、コンパクトシティや地域生活圏など、〝あの手この手〟で持続的な国土の実現を目指している。
▼同様に、業界の健全化から企業改革、あるいは個人の悩みまで、一つの手立てを講じたら即座に解決、とはいかないものだ。地道で多面的な努力の継続が大事を成し得るという構図は、スケールが異なれど変わりはない。






















