大言小語 日本は右傾化!?
住宅新報 2026年2月24日 号 1面
連載: 大言小語

第2次高市内閣が発足した。年明けの衆院冒頭解散により止まっていた26年度予算案の審議が本格化する。財政出動による成長投資が本丸だと紙面をにぎわすが、同政権では憲法改正の推進やインテリジェンス機能強化として日本版CIA的な国家情報局の創設、スパイ防止法の制定など国防に関する安全保障体制の強化をかかげている。中国からは日本が右傾化していると指摘される。果たしてそうか。
▼映画や小説でCIAや旧ソ連のKGB、英国のMI6という機関名が登場するように世界の国々には情報収集する諜報(ちょうほう)機関は設置されている。中国には国家安全部、韓国には国家情報院がそれらに当たる。日本は諸外国のような各部署で収集した情報を一元的に吸い上げ国の政策に生かす能力は乏しく、自衛隊は電波・画像から情報収集・分析するのが中心。警察機関や公安調査庁も防諜にとどまり、その防諜は他国と違い日本にスパイ防止法がなく摘発して裁けない。スパイ天国。日本政府は今夏に有識者会議を設置して「スパイ防止法」制定を目指す。
▼情報収集なくして政策の立案・推進が進むことはあり得ない。一般企業による経済活動でも同じである。ライバル社がどのような商品を出してくるのかや、需要を掘り起こすためのマーケット戦略は情報収集活動が欠かせない。国も同じであり右傾化と騒ぐより独立国としての当たり前を整備する必要がある。






















