不動産取引現場での意外な誤解 売買編257 寄与分の算定の根拠となる「特別の寄与」とは?
住宅新報 2026年2月10日 号 19面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解

Q.令和3年の民法改正によって、相続開始10年経過後は遺産分割調停等において「特別受益」や「寄与分」の主張ができなくなりましたが(民法904条の3)、その前に遺産分割協議をするにしても、特に「寄与分」については、その算定が難しく当事者間でもめるでしょうね。
A.そのとおりだと思います。なぜならば、「特別受益」の方は、通常、それが相続時の「遺贈」やその前の婚姻時の「贈与」あるいは独立起業時の開業資金の「贈与」など、その金額がある程度説明できるものが多いので、その総額を相続財産に加えた上で算出されたその者の相続分からその税額を控除して計算すればよいのですが(民法903条(1))、「寄与分」の方は、民法が次のように定めているだけに、その算定がかなり難しいからです。
「共同相続人の中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の供与、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるときは、被相続人の相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし、第900条から第902条までの規定により算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とする(民法904条の2(1))。」






















