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大言小語 もはや〝賃貸〟

住宅新報 2026年2月3日 号 1面

連載: 大言小語

総合
大言小語 もはや〝賃貸〟

 昔の話だが、当時の友人がクレジットカードの毎月一定額の〝リボルビング払い〟の返済でとても楽になったと、なぜか、安心していた。完済までの期間が長期化され、総支払額が高額になるリスクを知らず、こちらのほうが不安にかられた。

 ▼同じようなことがある。従来の住宅ローンの返済期間は、一般的に最長35年だった。最近では、住宅価格の上昇や若年層のニーズに応えるため、返済期間が最長〝50年〟の住宅ローン商品の提供が本格化している。auじぶん銀行、PayPay銀行、SBI新生銀行など、複数の金融機関が取り扱いを始めている。

 ▼返済期間が35年ならば、30代でローンを組み、定年時に完済する。老後を見通しやすい。これが返済期間50年とすると、80代になっても返済し続ける計算になる。35年も長期だが、50年となれば、人生にどのようなハプニングがあるのか分からない。亡くなる直前まで、支払い続ける不安を抱える可能性がある。

 ▼それは、もはや〝賃貸〟と同じではないのか。50年後の建物の資産価値は実質的に非常に低くなる可能性が高いとの見方がある。少子化で相続がされない場合、売却も容易ではない。空き家が増え続ける中、50年もの長期ローンで購入する〝価値〟がどこまであるのか。賢い金融機関の〝集客テクニック〟であるものの、若年層を苦しめるのではないか。そもそも高騰し続ける住宅価格自体が問題なのかもしれない。

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