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プレミアム会員限定不動産取引現場での意外な誤解 売買編252 相続とはどういうものかの基本的な知識とは?

住宅新報 2026年1月6日 号 15面

連載: 不動産取引現場での意外な誤解

総合
不動産取引現場での意外な誤解 売買編252 相続とはどういうものかの基本的な知識とは?

Q.前回(第251回)、私たち宅建業者が相続登記の義務化をサポートするために知っておくべきことは、昭和55年に改正された「法定相続分」に関する内容とのことでしたが、それで十分ですか。

A.前回お示ししたのは、あくまでも昭和55年に改正された「法定相続分」に関する新旧対比なので、それだけでは十分ではありません。そのためには、その前提として、「相続」がどういうものか理解することが必要です。

Q.その「相続がどういうものか」教えてください。

A.相続とは、ある人が死亡した場合に、その人(被相続人)が有していた財産上の一切の権利義務(相続財産)を、同人と一定の身分関係にある人(相続人)が当然かつ包括的に承継することです(民法882条、896条本文)。したがって、相続財産の中には「債務」も含まれるため、相続を放棄したり(民法938条以下)、その残余財産の限度で相続することも認められています(限定承認=民法922条以下)。

 問題は、その相続財産を相続人間で共同相続するにしても、遺産分割をするにしても、被相続人が「遺言」を遺していた場合にはその遺言の効力が優先するということです(民法902条以下)。したがって、その「遺言」による財産の承継人が本来の相続人よりも多くの財産を手に入れることもありますが、その場合においても、本来の相続人に遺しておくべき「遺留分」を侵害することはできませんので(民法1042条以下)、その分の返還請求問題が生じます(民法1046条)。これを遺留分減殺請求権の行使と呼びますが、この遺留分は、相続人が直系尊属のみの場合は全財産の3分の1、その他の場合は2分の1で、相続人が数人ある場合にはその遺留分に各人の法定相続分を乗じて決定されます(民法1042条、900条、901条)。

Q.そのほかにも、相続登記に必要な書類なども知っておく必要があるのでは。

A.そのとおりです。しかし、そのために最低限知っておくべき書類は、通常の相続の場合は、相続人関係では戸籍謄本と住民票、被相続人関係では戸籍謄本と住民票除票程度です。ただ、この住民票の除票については、これに代わるものとして戸籍の附票というものがありますので、知っておかれるとよいでしょう。

渡邊不動産取引法実務研究所 代表 渡邊 秀男

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