ひと 業界のためにも木材に意識を 農林水産省林野庁林政部木材産業課木材製品技術室住宅資材班の班長 中村 誠さん
住宅新報 2025年12月2日 号 2面
連載: ひと

国産木材利用の振興へ向けた技術開発・普及を中心に、関連施策を幅広く手掛けるチームの班長を務める課長補佐。歴史の古い班で、国土交通省との人材交流や連携も多く、「(名称の通り)住宅はもちろん、非住宅も含め木材活用の企画や技術的なボトルネックの解消など、ある意味〝何でも屋〟のような立場」と朗らかに説明する。近年は「テーマが更に拡大し、構造上の技術だけでなく、施主等に向けた利用環境整備と訴求に関する制度も対象に入ってきている」状況。26年4月予定のSHK制度改正もその一環として、関連する他部署と共に携わっている。
08年に京都大学大学院を修了し、森林科学専攻を生かして林野庁に技官として入庁。研究分野の部署を始め、国会対応担当や複数の森林管理局、インドネシア大使館等を経験した。そうした中で「10年前にも(役職は異なるが)当班に所属しており、当時から木材利用のコスト低減やメリットの掘り下げ、対応企業の応援といった業務は共通。しかし昨年戻ってきて、不動産事業者等の木材利用への関心の高まりや、取り組みの前進を実感している」と笑顔を見せた。
国土交通省が具体化を進めている建築物LCA制度でも木材への期待は大きく、「(他省庁でも)昔と比べ、木材利用の重要性に対する認識は広がった」と受け止める。同時に「建築に何ができるか、と考える上ではまだ道半ばの部分は多い」と気を引き締める。
将来のビジョンについては、「現在は製材・集成材など、多様な木材の使い方がある。それらを効果的に活用し、建築関連業界自身の持続可能性確保のためにも、『(森林を擁する)山を意識した業界』になってもらえれば」と期待を寄せる。そして「日本の森林は大きい。地域資源の循環を一層進めていくことで、世界のうらやむような持続的社会を実現できるはず」と展望を語った。(佐藤順真)






















