ひと 人とAIの力を最大限に AI人的資本経営を提唱するエクサウィザーズ はたらくAI&DX研究所長 石原直子さん
住宅新報 2025年10月7日 号 2面
連載: ひと

生まれた広島から大学生となった上京後に、妹との同居を含めると、12回も住み替えた。そのうち3回は住まいを購入した。転職が1つの契機で、「飽きっぽいのかも」と笑うも、色々な街と触れ合う機会を得られた。都心と地方都市での住まい方、暮らし方、働き方の違いを体感してきた。
金融自由化と再編の波の中、銀行員として新社会人に。激しい出世競争文化での〝減点主義〟で活躍の場を失う場面を見てしまう。「リベンジの道さえ閉ざされる。すごく優秀な人たちを十分に生かしきれない硬直的な人事制度は〝人材の無駄使い〟では」と感受した。今にもつながる生涯のテーマの原体験があった。
働き方の在り方を考え始めたことが萌芽となり、外資系の人材コンサルティング会社を経て、その後の約20年間は『リクルートワークス研究所』に就く。企業で人材が〝輝くため〟の人材マネジメントや人事制度など、半歩先の新たなトレンドを追究してきた。その間、成果主義の失敗と業務プロセス評価の再考など企業の時代の流れもあった。
現在、生成AI(人工知能)技術が急速に進化している。デジタル時代の働き方、仕事の中身、組織や企業の姿が大変革していく。個人や企業は、「その〝激震〟に備えなければならない」と強調する。単に便利ツールではなく、いずれAIが重要な〝労働力〟となり「〝AI人的資本経営〟が重要になっていく」。
貴重な人材と共に価値創造の源泉としてAIにも最高の成果を出してもらう。短絡にAIが仕事を奪う、人の業務効率化に役立つ、とは次元が異なる。人とAIが最大限の力を発揮し、DXは、AX(AIトランスフォーメーション)に発展する。「仕事が好きで楽しくなるよう、人の、またAIの、可能性をいかに引き出すか。それもAIが手伝ってくれる」。(坂元浩二)






















