「持続可能」「負担減」「選別と集約」… 住宅政策の全体像議論 国交省・住生活基本計画見直し検討会
住宅新報 2025年9月30日 号 2面
今回の会合では、前回提示した「素案」とそれに対する委員らの意見を基に、内容の修正を施した「中間取りまとめ案」を公表。加えて、50年に向けた住宅政策の「ビッグピクチャー(全体像、大局)」「キャッチフレーズ」となる、中間まとめ全体のコンセプトの明確化も議題とした。
中間まとめ案と併せて、同省は過去の住宅政策の移り変わりも紹介。「住宅難の解消」「量の確保から質の向上へ」「市場機能・ストック重視へ/豊かな住生活の実現」という戦後から現在までの住宅政策のテーマを踏まえ、今後の約四半世紀の間に、どのような〝全体像〟を描くかを今回の焦点の一つとした。
循環型システムを重視
議論の前提となる中間まとめ案は、前回の「素案」と同様に、取り組むべき施策を11項目に整理している。この中で、特に重視されているのが「住宅ストックの適正評価と循環システムの構築」と、それによる実現が期待される「過度な負担のない住環境整備」「持続可能で多様性に対応した住宅地形成」の3項目だ。他方、11項目にわたる内容は広範で、全体を通じた政策的なコンセプトの共通認識は持ちにくいため、今回〝全体像〟の議論が求められたという経緯だ。
委員の意見では、中核的な施策項目で示された「ストックの循環システム」に通じる内容が比較的多く見られた。具体的には、「循環型のサステナブルな住宅社会」(市川晃委員・住宅生産団体連合会副会長)や、「持続可能で多様性を尊重した住生活の実現」(大橋洋一委員・学習院大学教授)などが挙がった。
加えて大久保恭子委員((株)風代表)は、国土利用の観点から「選別と集約」と述べる。こうした意見も踏まえ、池本洋一委員(リクルートSUUMO編集長)は、「誘導と規律による、持続的でアフォーダブルな住宅の確立」というフレーズを提案した。
業界視点の意見も
会合ではこのほか、個別項目についての意見交換や精査も実施。馬場研治委員(全国住宅産業協会代表理事)は「マンション適正管理・再生円滑化についての記載を更に明確化すべき」と指摘。桑原弘光委員(全国宅地建物取引業協会連合会副会長)は、「インスペクションや安心R住宅の施策充実化、不動産コンサルティングへの対応など、各分野の事業環境整備等へ向けた施策を」と訴えるなど、業界視点の意見も複数挙がった。
同省は今回の議論を踏まえ、11月上旬に正式な「中間取りまとめ」を公表する。並行して同基本計画の素案を作成し、同月26日の次回会合で提示した上で検討を進める予定だ。新たな同基本計画は、26年3月閣議決定を見込む。




























