国交省が賃貸管理業制度見直しに着手 報酬、管理者資格要件など検討 年度内に改善策示す
住宅新報 2025年9月16日 号 2面
賃貸住宅管理業法では、附則で「施行後3年経過時に施行状況を検討し、必要に応じて(見直し等の)措置を講ずること」と定めている。そこで国交省は施行後3年の24年度から同法の見直し準備に着手しており、今回その検討を本格化したという経緯だ。
同会議の初会合であいさつした同省の藤田昌邦大臣官房審議官は、同法の趣旨や運用状況等について説明し、「制度は成熟しつつある」との見解を示した。一方で、「コロナ禍を経て入居者ニーズが多様化し、賃貸管理業が複雑化している中で、そのあり方について改めて考えていく必要がある」として、同会議の検討を「必要な運用体制につなげていきたい」と述べた。
同省は「主な検討事項」の案として、「賃貸管理業者のサービスの可視化、賃貸管理業としての報酬等」「賃貸管理業の任意登録の促進」「業務管理者の資格要件のあり方、賃貸不動産経営管理士の社会的認知度の向上」「(賃貸)管理業の地域貢献」の4分野に整理、提示した。
このうち、一つ目の分野の「賃貸管理業としての報酬」について、同省は「不動産業者による空き家管理受託のガイドライン」(24年6月策定)や、「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」(同年7月改正)の記述から、「(空き家等の)管理における報酬は、媒介報酬とは別に受領できる」との考え方を改めて示している。
詳細な議論は非公開で行われたものの、賃貸オーナーへの調査等も踏まえ、賃貸管理業者の業務範囲を明確化し、受領額の拡大を念頭に置いた報酬の適正化を検討する意図と考えられる。
「宅建士ルート」管理者は維持
今回の「検討事項」案では、「業務管理者の資格要件のあり方」もポイントとなる。同法が賃貸管理業者の営業所等に置くよう定める「業務管理者」の資格要件は、現在のところ、一定の実務経験等を持つ賃貸不動産経営管理士(以下、賃貸管理士)または宅地建物取引士に限られる。賃貸管理の専門家として、業務管理者の要件を「賃貸管理士に限定すべき」との意見がある一方で、その場合は特に小規模事業者の有資格者確保が困難になるとの指摘もある。
そうした背景を踏まえ、賃貸住宅の重要性や管理業者への委託ニーズが拡大している社会情勢への対応として、「当面の間、宅建士ルートを存続させることとする」方向性を提示。同時に、宅建士ルートにおける指定講習の充実化等により、管理業務の質的な底上げを促す考えも示した。
この他の分野では、賃貸オーナーと管理業者とのトラブル抑止を図る「サービスの可視化」や、質の高い管理業者が市場で選ばれる環境づくりを図る「(義務対象外である小規模事業者の)任意登録の促進」等も、具体的な方策の検討を進める。同会議は今後、12月に次回会合を開いた後、26年1月の第3回会合で議論を集約した「報告書(案)」を提示。同年3月には、正式な「報告書」を取りまとめる予定としている。




























