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大言小語 誰のためなのか

住宅新報 2025年9月9日 号 1面

連載: 大言小語

総合
大言小語 誰のためなのか

 アニメコンテンツとコラボレーションした大手ファーストフード店の「特典カード」が今夏に話題を集めた。いわゆる〝転売ヤー〟の標的になり、入手できなかった子供たちに悲しい顔や気持ちを残した。その〝おまけ〟を除いた食品部分だけが廃棄され、私たち消費者が考えるべき問題を残した。

 ▼目を転じて相続では、不動産や預貯金などが遺される。円満に相続手続きが終わらずに〝負動産〟として負担や騒動も残す場合がある。不動産開発に際しては、古代から遺された埋蔵文化財があると、工事がストップする。開発事業者が発掘調査費用を負担するような思わぬ事態も残す。

 ▼一方、北海道・釧路湿原周辺では、大阪の事業者によるメガソーラーシステムの建設計画が問題視されている。豊かな環境と暮らしを未来まで残しつつ、サステナブル(持続可能)な生活を実現するための再生可能エネルギーだが、残すべき自然を破壊していまうという皮肉な状況にある。

 ▼最近のタワーマンション開発は全国で〝ブーム〟の様相になっている。建築資材価格の影響に加え、海外投資家の〝転売ヤー〟の要因もあり、各戸の購入価格が高騰している。仮に賃貸に出されてもその多くは賃料が高い。日本国内で日本企業がつくった物件に日本人が容易には入居ができない。誰のためにつくり、誰に供給し、誰に残していくのか。果たして、各々の年収だけの問題なのか。疑問が残ってしまう。

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