不動産取引現場での意外な誤解 売買編244 開発許可取得条件付の土地の転売はできるか?
住宅新報 2025年8月26日 号 11面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解

Q.今回は、「開発許可」に伴う土地の転売について質問です。土地の所有者が開発許可を取得することを条件に、宅建業者がその土地を購入し、それをそのまま第三者に転売することはできますか。
A.原則はできません(業法33条の2)。ただし、その宅建業者が同じ宅建業者に転売するのであれば、業法33条の2の「自己の所有に属しない宅地建物の売買契約締結の制限」規定に抵触しませんので、転売は可能です(同法78条の2)。しかし、その場合であっても、転売先の宅建業者が取得することとなる開発許可の地位の承継については、その許可をした知事の承認が必要となりますので、その点の注意が必要です(都市計画法44条、45条)。
Q.宅建業者以外の者が土地を購入し、それを第三者に転売するのであれば、宅建業法33条の2の規定に抵触しないのですね。
A.はい。そういう転売であれば可能で、宅建業者もその仲介をすることができます(同法33条の2本文、第1号前段)。
Q.宅建業法33条の2には、第1号後段に、「その他その宅地建物取引業者が当該宅地又は建物を取得することが明らかな場合で国土交通省令・内閣府令で定めるとき」は同条の禁止規定に抵触しないとありますが、説明をお願いします。 A.この「国土交通省令・内閣府令で定めるとき」というのは、宅建業法施行規則15条の6各号に定められている内容のことです。
そしてその第1号では、開発許可を受けた宅建業者が、その事業地内の公共施設の公有敷地を取得する場合を定め、その第2号では、新住宅市街地開発事業の施行者である宅建業者が、その事業地内の公共施設の公有敷地を取得する場合を定め、その第3号では、土地区画整理事業の施行者が取得する保留地予定地を宅建業者が取得する契約を締結している場合を定め、第4号では、土地の転売者である宅建業者が、民法537条の「第三者のためにする契約」と民法561条の「他人物売買契約」の組合せによるいわゆる所有権の直接移転方式で所有権を当該第三者(当該宅建業者を含む。)に移転する契約を締結している場合を定め、それぞれ以上の各号の場合には業法33条の2の規定の適用除外となる旨を定めています。
渡邊不動産取引法実務研究所 代表 渡邊 秀男






















