昭和100年 戦後80年 節目 OUT LOOK 展望 売買仲介、既存住宅 目利き力で次代を創る チーム動かす潤滑剤に
住宅新報 2025年8月5日 号 17面
媒介機会の増加へ「地域密着型」を深化
さくら事務所の長嶋修氏は、著書『2030年の不動産』の中で異次元の不動産格差時代の到来を予見する。今後の不動産市場を揺るがす要因として、コンパクトシティの誕生や金融リセット懸念、在留外国人の増加、好立地マンションの供給減などを指摘する。市場の激変要因が強まれば政策支援は働くだろう。一方、人口減少下に歯止めはかからず、国内における不動産の買い手の減少は避けられない見通しだ。激甚災害の増加や世界情勢の不透明さなど不確実性も増す。事業者側では、人口動態や世帯構成の変化を受け止めた働き方の確立、機動性を高める組織づくりが肝要だ。
住宅の新築着工戸数が減る中で、6割とされる持ち家率は今後どのように変動していくだろうか。自宅所有の機会が富裕層や投資家に限定されていけば、実需向けの売買業者は先細り、賃貸業などへの転換が求められるだろうか。リフォームで快適性を高めた築古住宅の再販など、既存住宅流通がより一般的な選択肢となるかもしれない。自治体の立地適正化計画が本格化し、居住推奨ゾーンが選別される未来についてはどうか。生活利便性や都心アクセスといった資産性の高い住宅供給に存在感を求める道があれば、〝適正エリア外〟であっても空間の快適性や体験の希少性といった異なる価値基準を提供する道もある。例えば、東京一極集中からの脱却は、都市の災害対応や地方創生の観点からも重要だ。遊休不動産や相続空き家を含め、多拠点居住や観光客の受け入れ拠点としてストックを活用する選択が新たな収益機会を生む。その際、コンサルティング視点も求められる。事業創造する企画力と目利きの強化は次代の必須条件となる。























