古民家宿の物語 日本全国リノベーション 105 福岡県八女市「天空の茶屋敷 」(上) 急斜面の茶畑に囲まれた立地
住宅新報 2025年7月22日 号 11面

世界放浪で見たもの
坂本さんは、かつて自衛隊に所属し、その後5年間にわたり海外を放浪した。アジア、ヨーロッパ、中東、南米を旅する中で、「人間らしく生きるとは何か」を自問し続けた。各地で出会った人々は、自然と共に暮らし、家族や地域のつながりを大切にしていた。その姿に触れるたび、日本の都市生活に違和感を抱くようになった。物質的には豊かでも、時間や心のゆとりを失っている。そんな生き方ではなく、自分らしく、地に足をつけて暮らす道を探し始めた。
帰国後の2015年、彼は思い切って福岡県の山間集落に移り住む。親からも反対されたが、「誰になんと言われようと、自分らしく生きられればいい」と決意。食費込みで月3万円で暮らす生活を実験的に始めた。






















