古民家宿の物語 日本全国リノベーション 103 茨城県つくば市「アイショウ」(中) 記憶をつなぐ手仕事の妙
住宅新報 2025年7月1日 号 11面

女性の感性で設計
設計は、筑波大学の安藤邦廣名誉教授が主宰する「里山建築研究所」の女性建築士が中心になり、当たった。地元の素材と技術を生かし、過去と現在が自然に溶け合う空間の創造を目指した。設計段階で描かれた青写真は、実際の工事を進める中で幾度となく見直され、結果として初期の図面からは異なる最終形となったという。
この宿の特徴は、何よりも「余白を残す」設計にある。土壁を剥がして現れた竹小舞をそのまま生かした壁面や、かつての商家の名残を感じさせる梁、屋根裏の構造など、時間の積層が感じられる要素は、むしろ意識的に残された。無垢材の床や茅葺きの断熱技術を生かした壁材など、古材と自然素材へのこだわりも随所に見られる。






















