制度見直しの方向性を整理 情報充実、売却額の公正が柱 国交省・不特事業あり方検討会
住宅新報 2025年6月10日 号 2面
同案では、制度見直しの方向性を4項目に整理。筆頭は「一般投資家向けの情報開示の充実」とし、特に不特事業法24条1項に基づく契約前書面の記載事項の拡充を提唱した。想定利回りや対象不動産の取得価格、利害関係人との取引に関する事項等を追加し、投資家のリスク理解度を高める狙い。同法28条2項に基づく財産管理報告書についても、出資金の使途の実績など、提供情報の追加を促す。
2つ目の項目は、「対象不動産の売却価格等における公平性の確保」。商品の償還時、対象物件を利害関係人へ売却する場合には、原則として、不動産鑑定評価額に即した価格で売却するよう求める方針だ。現行制度では対象物件の売却価格に定めがないため、グループ企業等への不当廉売や、逆に高価格での売却による損失補てんなどの防止が必要と判断した。
3つ目は「行政による監督の充実」で、都道府県による監督対象の不特事業でも、必要に応じて国が立ち入り検査や助言等を積極的に実施する。国による「不動産証券化の実態調査」の充実化や活用拡大も図る。4つ目は、制度面に加え、「業界団体との連携による自主ルール等の検討」で、事業者団体の自主規制を促す考え。
会合ではこのほか、オブザーバーとして検討会に参加する、不動産クラウドファンディング協会及び不動産特定共同事業者協議会へのヒアリングも実施。冒頭であいさつに立った同省不動産・建設経済局の平田研局長は、有識者による議論への要望と併せて、「制度的な充実を図る上では、市場のプレーヤーである事業者側の実態や意見を聞き、実効性を高めていくことが重要。併せて、国交省としても、不特事業の健全な発展には業界の精力的な取り組みが不可欠と考えている」と述べ、業界への期待感を示した。




























