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プレミアム会員限定不動産取引現場での意外な誤解 売買編239 実測売買での面積増加は地積更正ができない?

住宅新報 2025年5月6日 号 15面

連載: 不動産取引現場での意外な誤解

総合
不動産取引現場での意外な誤解 売買編239 実測売買での面積増加は地積更正ができない?

Q.土地売買の仲介をする場合、公簿売買と実測売買の2通りがありますが、それぞれの注意点を教えてください。 A.公簿売買については、何といっても、契約後に判明した面積の誤差について、「売買代金の清算をしない」ということの意味をよく買主にしておく必要があるということです。そして、その場合、「売買するのは、あくまでもこの特定された土地であって、その面積が後日の測量で増減しても、この土地そのものに変化はないので、売買代金の清算はしない」ということをよく説明し理解してもらうことです。

Q.なぜ、そのような説明をするのでしょうか。

A.それは、買主が一般の消費者の場合には、単に公簿売買とか公簿による取引といっても、その公簿上の面積が「ほぼある」という認識で取引に入ることが多いからです。

 ということは、買主が後日測量した結果、本人が予想していた面積より少なかった場合には必ずといってよいほどトラブルになるということです。つまり、買主に「錯誤」の問題が生じるということです(民法95条)。したがって、それが買主の予想していた範囲内の減少なら問題は生じないわけですが、問題はその予想の範囲内がどの程度なのかということです。

 この点については、1~2%程度までの誤差ではないかという人がいますが、その程度の誤差でも、取引する土地の面積や価額のいかんによってはトラブルになる可能性は否定できませんので、公簿売買を行う場合には、少なくとも「仮実測」ないし「現況実測」を行った上で取引に入るべきです。

Q.そうであれば、いっそのこと実測売買にした方がよいのではないでしょうか。

A.そのとおりです。しかし、その場合においても注意しなければならないことは、その結果生じる面積の減少について、当事者に安易に「地積更正」の合意をさせないということです。なぜならば、そのような土地が仮に官民境界の査定が終わっている土地であったとしても、結果的にその土地のある街区のどこかの土地に最終的な「面積減」の登記をせざるを得なくなる場合があるからで、そうなると、その街区全体の地積更正の合意ができないからです。

渡邊不動産取引法実務研究所 代表 渡邊 秀男

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